Super Tuesdayで一旦落ち着くも2020.03.06

 3月に入り、相場の地合いは悪化の一色です。新型コロナウイルスの影響による景気減速リスクの意識が強まってきており、3日のアジア時間にまずRBAが定例会合で25bpのサプライズ利下げを実施(予想は据え置き)、政策金利を史上初の0.5%としました。続いて新興国からマレーシアが利下げを実施し、大サプライズになったのがNY時間のアメリカです。緊急のFOMCによって50bpの利下げ実施が決定しました。FOMCを目前に控える中での緊急会合は2008年10月8日のリーマン破綻直後のショック安を髣髴とさせます。ただし、この時の利下げは「協調利下げ」であり、米だけでなく欧州、英国、カナダ、スイス、スウェーデンが一気に50bpの利下げを実施しましたが(スイスのみ25bp)、全く材料視されませんでした。その後2008年10月24日の、リーマンショック最悪の株価暴落が発生し、直後の10月29日の定例FOMCにて追加の50bpの利下げし、以降利下げが続いていきました。

 今回は単独利下げではあるものの、過去にFOMCが緊急会合をすると、直後のFOMCでさらに追加利下げをしているという前例が多くありますので、3月17-18日のFOMCでも追加利下げの有無が注目されそうです。また、4日の夜には25bpの利下げ予想だったBOC(カナダ中銀が)50bpの利下げを実施し、さらなる利下げを言及しました。こちらもまだ1.25%の政策金利がありますから、他国に比べて利下げ余地があります。
 今回、FRBが利下げをすること自体は直近で織り込まれていましたが、緊急会合+50bpという幅の広さは想定外でした。世間の認識以上に強い経済減速の危機感があるという受け止め方もありますが、直近は大統領選挙予備選でのバイデン候補の優勢で落ち着きました。久しぶりにちょっとホッとする動きです。ただし大票田の予備選はまだまだ続きますので、予備選の多い火曜日・日曜日には要注意です。
 また、FOMCに続き来週12日のECB会合でも利下げ(10bp)が織り込まれてきています。またNZも25日のRBNZ会合前の10日に「非伝統的な金融政策ツールに関するハイレベル原則について声明を出す」と発表。緩和政策について踏み込む可能性が高まりました。
 ドル円相場は、一時107円台を割り込み200日線を下回っています。ユーロドルではユーロが急伸して200日線を突き破って上昇し1.12台で前回高値と顔合わせになりました。ダブルトップでユーロが再び下落する可能性もあり、すべての主導権は米株となっていますので、柔軟に株価にらみで見ていきたいと思います。 

 ※こちらのコラムは毎週木曜日時点で執筆した会員向けレポートより抜粋しております。

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