4月以降のオセアニア通貨の下落が一転、出直りの動きが強まってきました。ただ、豪ドルは下げ止まりは感じつつも反転に勢いがありませんので、先にチャートに変化が出ているNZドルに注目したいところです。
直近では対円で74円まで値を崩しましたが、7月19日には一時80円乗せとしっかりした切り返しの動きになっています。一目均衡表の雲の中で現在推移していますが、雲の上限の水準が8月中にはその上限が79円60銭に切り下がりますので、上抜けのハードルは俄然下がります。
NZのイングリッシュ財務省が今後NZドルの金利が上昇する可能性があることを示唆したことも材料視されています。現在2・5%の政策金利が早ければ今年末~来年にかけて利上げに転じてくる可能性もあり、この動きはNZドルの中期ロングに強い追い風です。
秋相場から年末にかけて、再び円安に期待感が高まってきています。一部予想は年末にドル円110円という予想も出てきました。NZドルは月足チャートで88円に上値の節目が見えますので、円末にかけてこの辺りが目標水準になるかもしれません。まずは今年の最高値86円に向けての流れに注目して少しゆっくり見ていきたいと思います。
※こちらのコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。