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コロナ規制緩和とテーパリング期待が追い風のユーロ2021.05.21

 先般発表された欧州の1-3月GDPは改定値でも前期比-0.6%と速報値と変わらずにリセッション入りが確認される内容でしたが、国別でみると域内最大の経済大国であるドイツが-1.7%に対して、フランスは+0.4%の成長と大きく差が開きました。このフランスは6月末までにコロナ規制を段階的に解除することを目標としており、今週はレストランの屋外席が再開になりました。まだまだ規制は強い中ですが、正常化に向けて動き出していることが目に見えてはっきりした形になってきています。同様にイギリスでもそうした取り組みが強まっていることから、為替市場も欧州通貨高(ユーロ、ポンド)が顕著な動きになっています。ユーロ円は5月19日に133.44まで上昇しました。この水準は2018年4月以来約3年ぶりの高値です。

 モルガンスタンレーのストラテジストは、ECBのテーパリングに備える取引をするよう推奨しています。ユーロ買い方針ですね。特に6月に入ると、先進国の中でも欧州が一番早く10日に金融政策会合を控えています。ここで、現在のコロナ対策の緩和策を継続するのか、段階的に縮小(テーパリング)する段階について言及するのか、テーパリングを決めるのか、こうした内容をどのように話し合うかが焦点になってきます。さすがにテーパリングを決める可能性は低いですが、少なからず縮小する段階に入っていくことを考えるような言及はなされるのではないかという期待が高まっています。

 対してドルは総じて全面安の展開になりましたが、非常にボラティリティの低い動きが続いています。ストラテジストの予想を見ていても、ここから夏にむけて107-109レンジ、高値で110円という見込みを目にします。現在が109円lowですから、上値にはあまりうま味が無く、今大きく下に下げて底を抜くような動きにもなりづらい。21日線に沿った動きが続きますので、上下乖離してくるような形になるまで動意が出辛そうです。

 株式市場は久しぶりにsell in Mayともいえる調整となり、昨年秋から加速度的にピッチを上げて上昇していた仮想通貨が大崩れになっている今、蚊帳の外のように静かな為替市場ですが、少し現金比率を高めて次に発生するトレンドに乗れる準備をしておくといいかもしれません。

  ※こちらのコラムは会員向けレポートから抜粋したものになります。

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