ドル円は115円を付けた直後にオミクロンショックで急落し、その後112.53迄値を消す場面もありました。ショック安のインパクトが大きかった11月26日の1日の変動幅は2.3円で今年最大となりましたので、ドル円のロングも大分切らされたようですが、結局オミクロン自体の懸念が後退したことで114円まで値を戻し、113円割れは見事な押し目買いの場面となりました。
今回のショック安はオミクロンに端を発し、少し相場が脆弱になったタイミングでパウエルFRB議長がテーパリングの加速と早期利上げを示唆するような発言をしたことに対して、株式市場がネガティブに反応したことも影響しました。ただ為替市場から見れば予定通りに粛々と金融正常化に動いているわけですから、ここでしっかりついていきたいですね。
さて、来週は2021年最後のFOMCです。ここでテーパリングの加速が決定され、1月以降の減額規模ピッチが大きく変わってくると見られます。(現在は毎月150億ドル減額し、22年6月に買い入れ0となる予定。これが加速すると、毎月300億ドル規模の減額となり、22年4月には0にするというのが新しい予測)加速は既定路線になっていますが、早期利上げに対してどのような発言をするか、またアメリカの今のインフレ状態について一過性ではないとスタンスを変えたFRB及びFOMCが22年に対してどのようなイメージを持っているかも示されると思いますので、その如何ではドル買いがさらに進みそうです。
とはいえ、来週が終わればアメリカはクリスマス休暇に入ります。1年で一番大きな休暇であり、多くの人がバカンスに入りますから、つまり1年で一番市場参加者が少ない時期になります。短期狙いで大きなロングポジションを持つと、クリスマスの週に困りますから来週は週内結成のイメージで行くか、中期狙いのレバレッジでホールドできるようにして下さい。
そのほか来週はBOE(利上げするかどうか)、ECB、日銀政策決定会合なども控えており、2021年クライマックスですね。ユーロ、ポンドなども十分にご注意を。
※こちらのコラムは会員向けレポートから抜粋したものになります。
◇◆◇横尾寧子 新刊 発売のお知らせ◇◆◇
FXアドバイザー横尾寧子の新刊がこのたび発売されました!
FXに興味はあるけどまだ始めていない…初心者の方へ、取引の基本から儲けのポイントまでイラスト・図解で丸わかり!FXのしくみとは?トレードの仕方からチャートの見方、経済指標の見方まで、これ1冊でFXトレードがはじめられます。
是非、書店等でお求め下さい!
・発売日 : 2020年3月10日
・出版社 : 成美堂出版