ドル円134円台乗せ2022.06.10

 ドル円相場が再び日米金利差という材料を背景に、海外投資家主導で円安地合いを強め134円台乗せとなってきました。時間足にしてチャートを見ると分かりますが、5月末頃からアジア時間以上に欧米時間、ロンドンFIXを挟んで高値を取りに行く動きが見られ、海外投資家が円を売ってドルを買う動きが日々強まっていることが伺えます。134円台乗せとなってきましたので、いよいよ2002年1月につけた135.15円の高値が射程圏内に入ってきました。130円台に乗せて一旦調整をしていましたが、外国人の買いが強まって以降の円安は再び強烈です。

 また今週は、7日の金融政策会合でRBAが50bpの利上げを決定しました。予想は25bpでしたが、22年ぶりの大幅利上げ決定となりました。
 
 先進国ではありませんが、翌8日にはインドも50bpの利上げを決定するなど、各国が続々と利上げ、特に急ピッチで大幅利上げを決めてインフレ対応をしている中、日本だけが取り残されている感は否めません。出遅れで利上げ転換が期待されるユーロも対円に対して直近でぐんと値を伸ばしており、144.25迄上昇しています。
 
 先週、当コラムで取り上げたカナダドルも堅調な動きで107.20迄上伸し、2014年12月につけた106.49の高値を抜いてきました。目安をあっという間に突破しましたが、未だ原油の需要が落ち着かないであろう背景を考えても、続いては2007年につけた125.51にどこまで肉薄できるか注目が高まりそうです。カナダ中銀は今月1日の会合で50bpの利上げを決定しましたのが、未だ利上げ余地を十分に残していますので、来週のFOMCを通過すると次の手掛かり材料として7月13日のカナダ中銀会合に向けて注目も集まりそうです。
 
 堅調なクロス円の中で目先は注意したいのが英ポンドです。こちらも対円では堅調に円安となっていますが、気になるのは政治です。先般、英与党内でジョンソン首相に対する不信任投票が行われました。結果は211対148で信任されましたが、与党内で懸念を示す雰囲気が強まる中、今月下旬に下院の補選を控えています。与党の結果次第ではまた不信任の雰囲気が強まる可能性もあり脆弱な政権には買いの手も伸びづらくなります。エリザベス女王のプラチナジュビリー(在位70周年)も終えて落ち着きを取り戻す英国の、国内政治に少し注目です。

 

 ※こちらのコラムは会員向けレポートから一部抜粋したものになります。

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