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イベント通過待ち。秋相場のヒントが出るか2022.08.26

 今週はジャクソンホール会合でのパウエル議長の講演・発言を警戒して、株式市場は軟調な地合いが続いており、連動してドルも鈍い動きになっています。かつては特段注視されなかったジャクソンホール会合ですが、2010年に当時のバーナンキ議長が「QE2」を示唆し、実際に9月のFOMCで決定したことで一気に注目が集まる会合になりました。16年には当時のイエレン議長が「利上げ時期は近い」と発言し、その年の12月に25bpの利上げを決定するなど、近年では金融当局者が大きな金融政策の変化を示唆し、マーケットと対話する一つの大きなイベントになっていました。

 とはいえ、毎年開催されている中で、毎年相場の方向性を示す何かが出たわけではありません。今回もすでにアメリカは大幅利上げを行いつつ、インフレは40年ぶりの高水準に達している状況です。ただ、インフレがこの後落ち着くのか、高止まるのか、さらに続伸するのか等今後の方向性を占ううえで、パウエル議長がどのように判断しているのか、ヒントが出ないか気になるところです。欧州問題で米の天然ガス価格は14年ぶりの高値になってきており、さらなるインフレに掻き立てていくのかという不安も燻っています。注目のパウエル議長の講演は、26日の日本時間午後11時からです。
 
 ジャクソンホール会合は米関係者以外にも各国の中銀総裁・関係者があつまる金融版ダボス会議などとも言われていますが、今回ラガルドECB総裁は欠席予定です。英・BOEベイリー総裁も出席予定ですが、英国も高インフレが続いており気になります。ただ、英国は現在正確には「首相不在」の状況で、9月5日の与党党首選によって新首相が選出されます。現在スナク前財務相とトラス外相の戦いになっていますが、スナク前財務相であれば現状維持で踏襲、トラス外相はBOEの金融政策を批判していますので、英ポンドが大きく売られる可能性もあり、選挙結果が出てくるまで方向性が出てこないと思われます。
 
 来週には9月相場に突入です。円安になるにせよ、円高になるにせよ、秋相場は為替市場もかつて大きな相場変動が何度も繰り返されました。ジャクソンホール会合を通過して、相場に次の方向性が出てくる時期ですから、まずはイベント通過待ちです。
 

 ※こちらのコラムは会員向けレポートから一部抜粋したものになります。

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