12月のFOMCが事前予想通りの50bp利上げが決定されました。パウエル議長の発言内容は比較的タカ派で「今後も継続して行動していく」という内容が強くありましたが、サプライズは無かったことから相場はやや膠着した動きになりました。ドル円相場は12月2日に133.62迄円高が進んだ後反発して137円台まで戻していましたが、再び軟調な動きになり135円を挟んで小動きになっています。今回に関して言えば、FOMCの内容は想定通りで特段の反応を示しませんでしたが、その前に報じられた「日銀は来年4月に発足する新体制下で金融政策の点検や検証を同年中にも実施する可能性がある」という内容に円買いがやや進んだ格好です。任期を迎える黒田総裁に代わる新たな日銀総裁候補として、雨宮正佳副総裁(67)、前副総裁の中曽宏大和総研理事長(68)が有力視されていると近々で報じられています。両氏に関しては、下馬評では今の大規模緩和の方向性が大きく変わる可能性は少ないとされていますが、新体制での点検といった内容が報じられてくると、候補に挙がっていない人物の擁立も密かに進んでいる可能性も否めません。
実際に次期日銀総裁が指名されるのは2月後半から3月にかけてのところではないかと思いますが、そこまでは次期総裁の思惑が円買い養分の1つになりそうです。
その他通貨を見ると、全体的にリスクオンに一服ムードの動きですが、NZドルは逆行して対円で9月の高値を抜いて88.16迄上昇し2015年以来の高値を更新してきました。14日にNZ財務相が2023年第4四半期に浅いリセッションを迎える予想と公表したことで一息ついていますが、引き続き強い金融政策姿勢を崩さないスタンスが買い要因の1つになっていますが、追撃は一考です。
標題通り、来週にかけて次第に流動性が乏しくなってきますので、今年の円安でしっかり利益を作った方は、ここで吹っ飛ばさないよう無理をせず年始に向けた流れを見ていきましょう。また年内に2023年の見通しについてこちらで書かせていただきます。
※当コラムは、木曜日発行の会員向けレポートより抜粋・一部修正しました。
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