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テクニカルがしっかり効いた下げの目安2023.07.21

 直近で発表されたCPIを見てみると、まずは先週も取り上げたアメリカのCPIは21年3月以来の低水準である+3.0%となり、大きなインパクトをもってドル売りに傾斜するトリガーとなりました。来週にはFOMCを控えていますが、25bpの利下げは織り込まれておりますが、金利の打ち止め感を出すのかが最大のポイントになるかと思います。

 ちなみにレポートには先週日足のドル円チャートを載せました。直近高値と3月安値を結んだフィボナッチリトレースメントを描画しておきましたが、今週見ていただくとお分かりの通りに、きれいに50%の押し目で反発しました。きれいな反発でしたので、こうした戻りの目安を見るときには、ぜひフィボナッチリトレースメントを描画してみてください。今週はさらに普段いつも見ている日足のテクニカルである一目均衡表の雲と遅行線、21、200日線も入れておきます。50%の押し目で反発した位置にはちょうど200日線もあって、強力な下値のサポートになったことが分かります。さらに、その後の上昇は雲を抵抗ゾーンとして右上がりに沿って反発しました。(チャートは会員向けレポートのみ併記していました)
 
 来週にはFOMCを控えていますので、一方的な動きにはなりづらく、ポジションも取りづらいですが、少なくとも18日の日銀植田総裁の発言などを鑑みると、日銀が今月行動するという見方は非常に厳しく、円買い機運は解消しそうですから、その点はご注意を。ただ、日銀が28日(金)の発表を12時半過ぎても出さないときは、何か今後に布石を打つような内容を込めてくる可能性があるので、ご注意ください。
 
 日銀会合の時間は、原則据え置きの場合は12時前後には公表。少し声明に含みを持たせるときは12時半前後、大きく変更する場合は13時以降という傾向があります。ご参考までに、2013年以降の異次元緩和はいずれも13時40分前後、フォワードガイダンス導入決定時も13時過ぎに対し、現状維持は11時40分台が多い印象です。(2013年以降の最速は11時39分)
 
 その他の通貨を見ると、今月追加利上げを行って政策金利が5%台の高水準となったカナダは、6月のCPIが予想+3.0%に対して、結果+2.8%となり、2年3カ月ぶりの低い伸びを記録。また+2.8%はBOCが定めるインフレ目標の2±1%の許容レンジに収まり、物価高の抑制が効いていることが確認されました。
 
 同じく6月のCPIを公表した英国も、前年比で+7.9%となり、1年3カ月ぶりに8%台を割り込みました。そして我が道を行くスイスフランは最強変わらず。
 
 
2023年7月21日 bloomberg報道日銀は現時点でYCC副作用に対応の緊急性乏しいと認識-関係者』で急激に円安へ
※当コラムは、木曜日発行の会員向けレポートより抜粋しました。
 

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