円安相場に終わりを告げて2023.12.22

 2023年相場は日銀会合をもって終了しました。すでに欧米は休暇ムードですが、植田日銀には一応の警戒を持ってチェックはしていたと思います。日銀会合は19日、11時49分と早々に据え置きを公表し、一旦売られていたドルが戻す場面はありましたが、じりじりと値を消して軟調な動きで今年の相場が終わりました。今年は130.92でスタートし、一時151円台まで上昇して2022年に並ぶ151円台でダブルトップを付けて下落し140円まで調整する動きとなりました。ただ2022年に円安相場に比べ今年は安定した高値での円安が続いたことが月足チャートでうかがい知れます。

 

 さらに月足チャートを見てみると、今月MACDがデッドクロスになっています。この高値圏でのきれいなMACDのデッドクロスは2015年に125円の高値を付けたところでもありました。当時125.86の高値を付けたのは6月、MACDがデッドクロスになったのは9月と時差がありましたが、その後2016年6月には100円割れ示現になり、短期間で20%の下落となりました。今回の高値に当てはめてみると、11月の高値151.90の20%下げは121.52、ちょうど来年央にそのあたりに抵抗ゾーンの雲がせり上がってくるので、一つの目安として見てみるには面白い水準かもしれません。

 これはあくまでもチャート的な見方ですが、加えて米利下げ懸念や、日銀のマイナス金利緩和という問題が円高には追い風になる材料として控えています。

 今年は1年通して円安が取り沙汰され「お得な日本」に大挙して外国人が押し寄せるなど、円安を各所で実感させられることの多い年でした。ただ為替に触れらえる方にとってはスワップポイントというインカムゲインと為替差益のキャピタルゲインをしっかり掴める良い年だったかと思います。

 来年は今年のような投資スタンスではうまくいかなくなるでしょう。とはいえ短絡的にドルショートをしても、今度はスワップポイントが足枷になるので、金利差の小さい通貨での強弱を考えることが勝ちの1歩になる年になると思います。ちょっと苦手でも、ドルストレートやユーロクロスを研究してみてください。

 どうぞ2024年も投資家の皆様にとって良い年でありますように。

※当コラムは、木曜日発行の会員向けレポートより抜粋しました。

 

◇◆◇横尾寧子監修の書籍のお知らせ◇◆◇

ゼロから始められる!マンガFX超入門

FXアドバイザー横尾寧子の監修した新刊がこのたび発売されました!

この度、新しいFXの書籍の監修をさせていただきました。
FXをマンガで解説、分かりやすくFXの仕組みやノウハウがまとめられています。マンガと侮るなかれ!初心者の方がFXを始めるのに抑えておきたい情報はしっかり収めた1冊になっています。
これまで多くの書籍の著者・監修と携わらせていただきましたが、過去最高に分厚い一冊になりました。お手に取っていただければそのずっしりとした情報量を実感していただけると思います。文字も大きくて見やすく、FXをするお隣にそっと置いていただける1冊になりました。
多くの投資家の方に手に取っていただければ幸いです。

・発売日 : 2023年1月25日
・出版社 : 株式会社西東社

 

インターネット有料情報(コラムページ用)インターネット有料情報
☓ バナーを閉じる

有料情報「早見雄二郎の特ダネ株式ニュース」 お電話または、インターネットで早見独自の株式投資情報が手に入る有料サービス

電話有料情報(情報料300円)インターネット有料情報(情報料300円)はこちら