さらに月足チャートを見てみると、今月MACDがデッドクロスになっています。この高値圏でのきれいなMACDのデッドクロスは2015年に125円の高値を付けたところでもありました。当時125.86の高値を付けたのは6月、MACDがデッドクロスになったのは9月と時差がありましたが、その後2016年6月には100円割れ示現になり、短期間で20%の下落となりました。今回の高値に当てはめてみると、11月の高値151.90の20%下げは121.52、ちょうど来年央にそのあたりに抵抗ゾーンの雲がせり上がってくるので、一つの目安として見てみるには面白い水準かもしれません。
これはあくまでもチャート的な見方ですが、加えて米利下げ懸念や、日銀のマイナス金利緩和という問題が円高には追い風になる材料として控えています。
今年は1年通して円安が取り沙汰され「お得な日本」に大挙して外国人が押し寄せるなど、円安を各所で実感させられることの多い年でした。ただ為替に触れらえる方にとってはスワップポイントというインカムゲインと為替差益のキャピタルゲインをしっかり掴める良い年だったかと思います。
来年は今年のような投資スタンスではうまくいかなくなるでしょう。とはいえ短絡的にドルショートをしても、今度はスワップポイントが足枷になるので、金利差の小さい通貨での強弱を考えることが勝ちの1歩になる年になると思います。ちょっと苦手でも、ドルストレートやユーロクロスを研究してみてください。
どうぞ2024年も投資家の皆様にとって良い年でありますように。
※当コラムは、木曜日発行の会員向けレポートより抜粋しました。
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