15日公表された今週最大注目の米4月CPIは前期比が予想+0.4%に対し+0.3%、前年比が予想と変わらず+3.4%、コア指数は前期比+0.3%、前年比+3.6%という結果になり、年初1~3月にかけて見せてきた想定を超えたインフレ成長が収まる兆しがうかがえる数字となりました。とはいえまだ依然として高止まりの状態ではありますが、どんどん後ずれしている利下げ期待が再燃したことは言うまでもありません。ドルは全面安、そして利下げ期待から米株が急騰して4万ドル目前という動きになっています。インフレについては引き続き再注目事項ですので、FRBが重要視しているインフレ指標であるPCEデフレーターに注意してください。(4月PCEデフレーター公表は5月31日)
同時に発表された4月の小売売上高が今回のドル売りの一番のポイントになりました。前期比予想+0.4%に対し+0.0%、前年比は予想と変わらずの+0.2%となり、3月の小売売上高も+0.7%から+0.6%と下方修正になったことで個人消費の鈍化が嫌気されました。景気は後退し消費は鈍化するけれども物価上昇は止まらないというスタグフレーション懸念が強まる中で、その懸念のさらに強める数値が出てきたことは深刻にとらえる必要がありそうです。これが長期金利低下の要因となり米ドルが一気に下落したポイントになりました。週初にはイエレン財務長官の日銀介入への批判的な発言が報じられドルが再び買われ157円目前まで上がりましたが、その上げを打ち消し153円台まで値を消しました。
このドル安ですが、見事にアストロロジー的に重要変化日5月15日、16日にぶつかりました。ちなみに前回の重要変化日は4月25~30日です。チャートを見返していただくと分かりますが、その間に何があったか?ドル円の160円乗せと日銀介入がありました。タイミング的にはピタリです。
占星学的な観点からの重要変化日ですが、特に週5日終わりのない為替市場においては、目安の一つとして見ている市場関係者も少なくありません。その点で目先の為替の重要変化日といわれているのが、6月10日、7月12~15日です。ちょっと気に止めておいても良いのではないでしょうか。ちなみに次回6月10日の重要変化日前後には6月6日に英、欧の金融政策会合、11-12日にFOMCです。変化しそうなカレンダーだと思いませんか?上か下かということではなく流れが変わるという意味で注目しておきたいです。
※当コラムは、木曜日発行の会員向けレポートより一部抜粋しました。
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