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ドル円年初来安値更新で今年の上昇を吐き出す2024.09.13

 いよいよ来週は米FOMC、日銀金融政策決定会合と金融政策変更が目される注目カードが控えています。ドルは先週末の雇用統計で予想通りの鈍化を受けて142円割れ、そして11日の米大統領選候補者討論会が行われているさなか、140.71迄下落しました。日銀委員の追加利上げ示唆発言やトランプの劣勢を受けて『もしトラ』相場(株高・ドル高)の巻き戻しが出たという見方もあり、その後は8月CPIを受けて142円まで戻す場面もありましたが、週末にかけて再び値を消し、13日(金)の午後には140.65迄続落し、年初来安値を更新しました。今年は1月の年始寄り付きの安値からその後上昇していき161.95まで進みましたが、最高値の7月から2ヵ月半で年始からの上昇をすべて吐き出した形です。

 チャートを見ると、ドル円月足で8月の長い下ヒゲを割り込み、より長い8月第1週の週足下ヒゲも割り込みました。下げ圧力の強さを感じさせられます。そもそも週足では先週も一目均衡表の雲の中で陰線つつみ足、月足チャートは7月にMACDがデッドクロスしており、さらに現在は12ヵ月、24カ月線が下向きに転じています。

 さて、昨日の候補者討論会を見て民主党ハリス候補の優勢という印象が強く広がりましたね。著名な歌手が彼女の指示をSNSを通じて公表したことも、若い層に絶大なインパクトになるでしょう。ただ、ハリス優勢となるとどうも経済的にプラスな動きは今のところ見られません。その点からもドル安・株安の流れが強まる余地もありそうです。

 いずれにしても来週の日米の会合を受けて更なる相場の方向性が出てきますから、焦ったポジションは禁物です。日銀の公表時間は、前回の7月利上げの際は12時57分でした。今回追加利上げに踏み切るのか、それともいったん据え置くのか大いに注目されますが、12時半を過ぎると追加利上げの思惑で相場が先に動き出しそうですが、それに乗らずに決定を待つよう気を付けてください。

※当コラムは、木曜日発行の会員向けレポートより一部抜粋・追記しました。

 

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