いよいよトランプイヤー2025.01.10

 年始のドル円は力強い円安が続いています。昨年12月初旬からの上昇で、2024年のドル円終値は157.20となり、年足陽線で終わりました。12月19日の当コラムでも取り上げましたが、7月の以降の月足の動きから見た年足予想通りの形です。そして今年の年足は陰線になるというのがこれまでのセオリーでしたが、年始の今は円安進行をうかがわせる材料が日々出ています。

 その大きな要因であるのがトランプ大統領の就任です。1月20日に正式に就任になりますが、すでにトランプ節が日々炸裂しており、就任後を警戒するムードが支配的です。その最たる国が中国ですが、年初から株式市場が大きく下げてスタートしました。9日に発表された12月のCPIは前期比+0.1%、前年比+0.2%と振るわない数字になっているほか、コアCPIはデータが公表された13年以降で最低を記録したとあり、内需の弱さが反映され、国内経済の鈍化が歴然としていることが見て取れます。同時に発表されたPPIも2年連続マイナスとなり企業活動の停滞が示されている中、いよいよトランプ大統領からのキツイ攻撃を受けることになります。中国株価の動向と人民銀行の行動が今年は大いに注目です。

 またトランプ大統領が全輸入品に完全を課すために国家経済非常事態宣言を検討していると報じられると、物価上昇を懸念して米10年債利回りが上昇しました。また12月のFOMC議事録が公表され、一部が利上げを主張していたことが報じられると、一段と追加利下げへ期待が遠のき、再びのインフレ対応の利上げに政策変更するのではないかという見通しが強まるなど、先行き不透明な展開が続いています。全体的には明日10日夜に発表される雇用統計を前に手控えムードになりつつありますが、間もなく20日にはトランプ大統領が就任となりますので、長く大きいポジションを持つのは控えたいところ。

 その他通貨では、先般カナダのトルドー首相が辞任を表明したことでカナダドルが上昇に転じた動きになっています。先進国のトップ退陣が続きますね。ここでもトランプ氏との対応が支持率の大きなカギになり失速しました。

 朝起きるたびに新しい驚くニュースに接するトランプ時代再開がまもなくです。どうぞ今年もよろしくお願いします。

※当コラムは、木曜日発行の会員向けレポートより一部抜粋しました。

 

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