いよいよ市場が閑散としてきました。例年の夏アノマリー通り、今年もドルが下にじりじりと値を下げていますが、今夏は年内のQE縮小の可能性を巡り、要人の発言と米景気回復を裏付ける指標の数値などを見比べながらでトレンドを掴むのが非常に難しそうです。
昨夜はFOMCの投票権を持つエバンス・シカゴ地区連銀総裁がQE縮小の年内開始を示唆したことで、縮小観測が再燃しています。同じくロックハード・アトランタ連銀総裁や前日にはフィッシャー・ダラス連銀総裁など各地区連銀も連日QE縮小を示唆しており、早ければ9月の縮小開始明言に再び思惑が高まってきました。エバンス氏曰く、フォワードガイダンスは失業率6・5%までゼロ金利継続、米成長率が3・5%を上回る水準になれば、資産買い入れ終了も含む予定の前倒しもあるとのこと。
ドル円は97円20銭まで下落しており、4月4日の安値から5月22日の高値103円の3分の2戻りの水準でピタリ推移しています。さらに下値を探ると、96円-94円のゾーンまで切り下げるかもしれません。お盆前後の一段とした閑散地合いには十分に注意が必要です。
※こちらのコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。