中東情勢を背景に、資源そのものや資源通貨への注目が高まってきました。特に原油の需給バランスが最大のポイントですから、原油上昇に関連するカナダドルは久しぶりにマーケットの目が集まっていると感じられます。
日足の一目均衡表を見ると、昨年5月に雲の下に突き抜けて以降、右下がりの下落トレンドが続き、雲は厚い上値の壁となってきました。何度か雲抜けをトライするもすぐに押し戻され雲を割り込むという動きが続いてきましたが、今年になってから動きが変わってきています。
1月25日に雲を完全に上に抜けて以降、再び雲まで下げる場面は見せていますが、今回は雲がしっかり抵抗ラインとなって押し戻す形となり、完全に雲抜けの動きを見せています。またこの雲は当面76円前後の水準で推移しそうなので、下値をしっかり抑えてくれそうな気配です。
週足でも転換線が基準線にゴールデンクロスしてきました。チャートの形に変化が出てきています。
ファンダメンタルズの面では、まだ雇用に不安感がありますが、個人消費動向を表す1月のIvey購買部協会指数は予想59・7に対し、結果64・1と大きく上回りました。
資源通貨の上昇の波の中で、カナダドルにも変化が見えてきていますので、注目しておきましょう。
※こちらのコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。