ドル円、クロス円全般に好調な地合いが続く中、対豪ドルでも強さが際立つNZドルが、対円で昨年8月1日につけた68円87銭を突破し、一時69円台乗せと堅調な動きとなりました。日足チャートでみると非常に力強いのですが、週足で確認してみると様子が違います。
リーマンショックの暴落の下げから一服したのが、2009年後半でしたが、それから現在至るまで、週足、月足のチャートを見ると小動きのレンジが続いています。下値に多少ブレはありますが、上値は70円以下のところでピタリと頭を押さえられている印象。この上値の壁を突破するには、しっかり70円を乗せてくる必要があります。
3月8日に発表したRBNZの政策金利は据え置きとなりましたが、声明の中で中銀はNZ経済回復基調を示したものの、CPIの見通しは下方修正しました。また今週22日には第4四半期GDPの発表を控えていますが、これは前回値が0・8%、今回の予想値は0・6%と小幅減速の見通しです。
クロス円全般に強い基調を続ける中、上昇への伸びに一服傾向が見えるNZドルですので、70円台乗せまでもう少し頭の重い展開が続くかもしれません。
対豪ドルでも1・28前後で値を固めてきている感じですから、反転豪ドル上昇となれば、連れ高で再びNZドルの強さが戻るか、節目突破にもう一段のパワー待ちとなりそうですね。
※こちらのコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。