9月4日発行の会員向けレポート内コラム「為替ばんざい」で取り上げたスイスフランですが、先週109円44銭まで上昇し、90年8月以来23年ぶりの高水準までスイスフラン高が進んできました。
これまで長く続いたレジスタンスの107円を上抜けし、これをサポートに今後の動きを見たいところですが、あまりにスイスフラン高が続くとSNBの強い行動が出てくるかもしれず、ここから買い向かうのはちょっと心理的にも不安になります。
SNBは直近の会合で対ユーロへの1・20上限の維持を決定しました。現在は対ユーロで1・23の水準ですから、導入した2011年ごろに比べるとかなりユーロ高に戻してきている雰囲気ですが、まだまだ油断は出来ないという声明です。
スイスの動きはユーロ圏の経済動向が大きなカギですから、ECBのスタンス変化も合わせて見ていく必要がありますが、そのユーロも19日に対円で2010年1月以来の134円台乗せを示現、ポンドは2009年8月以来の159円台です。少しずつ言われるようになったECBの利上げ動向も含めて、方向感の変化にお見逃しありませんようご注意を。
※こちらのコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。