ゴールデンウィークに予想以上の大幅利下げを実施したオーストラリアですが、今後の金融政策動向について、非常に厳しい見方が強まってきています。
15日に発表されたRBAの議事録では、追加利下げに対する文言が含まれていたわけではありませんでした。しかし国内景気の一層の減速に加え、中国経済の鈍化も言及していますので、対外共にオーストラリアにとっては厳しい状況であることが示唆されました。
現在はまだ3・75%の政策金利を維持していますが、これが最大3%まで、追加で0・75%分の利下げが実施されるという見通しが強まっています。
5月に大幅利下げを実施しましたので、6月5日の会合では、大幅利下げの様子見という見通しですが、7〜9月にかけては追加緩和が行われそうです。
豪ドルは対円で80円を割り込み、現在79円後半で推移。今年1月以来の水準まで値を下げてきました。また対ドルではパリティ(等価)を割り込み、0・9930台まで下落し、年初来高値を更新しています。ドルインデックスが高値に顔合わせしてきていますので、このところのリスクオフでドルに買いが流れていることが確認できます。
豪ドルが息を吹き返すのは、利下げを超えた秋が一つの目安になりそうですので、それまでは戻り売り姿勢で見ていきましょう。
※こちらのコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。