米債務問題が報道の中心の中、その陰でアルゼンチンの高インフレ、通貨安が深刻な状態になっています。対ドルの公式レートと街角で実際に取引されるレートには大きな相違があり、アルゼンチン国内ではペソで資産を持つことに不安を感じる人が、隣国でドルに交換したり、モノを買ってペソで資産を保有しないようにするなど、資産防衛が強まっています。S&Pは9月に同国の長期国債格付けをB-からCCC+へ格下げし、デフォルト時の債務交換に応じた国債保有者への支払いが滞れば、同国債をSD(選択的デフォルト)まで引き下げる可能性があるとしており、もしSDとなれば2001年のデフォルトを彷彿とさせる事態です。
同国は外貨準備も急激に縮小しており、今年▲20%超で345億ドルとなっていることから、同国中銀は中国に最大100億ドルの融資交渉をしていると報道と、微妙なニュースが続いています。小国ですから世界経済には軽微かとは思いますが、こればかりは出てみないと分かりませんし、ちょっと頭の片隅に置いておこうかな・・・と。
※こちらのコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。