8月月初はFOMCを初め、ECB、BOE、週明けてRBA、日銀と先進各国中銀の緩和期待が高まる会合が続きます。それを前にだんだんと思惑で上下しやすい地合いになってきましたが、1日午前に発表された中国の7月製造業PMIが50・1、前回の50・2を下回り、3ヵ月連続低下、昨年11月以来の低水準まで下がっていることが嫌気されました。
中国人民銀行の動向については、ここへきて再び預金準備率を引き下げるのではないかという観測が強まってきています。思い返すと7月月初のBOE会合とECBを挟んだ時間に中国が変則的利下げを発表し、協調か?と市場を驚かすことがありました。他人の土俵で相撲を取る上手さに感嘆でしたが、以降も地合いは良くなりません。上海総合株価指数をみると5月以降下げ止まりが見えません。
今、市場の目線は2日のECB会合とドラギ総裁の発言に集中しています。週が明ければ日銀の追加緩和への期待が高まりやすいと考えられますが、その注目の隙をついて中国が動くかもしれませんので、中国株価の減速と指標の悪化が続いていることを念頭に、注意してトレードして下さい。メイン通貨は豪ドルの押し目買い、ユーロ戻り売り、ドル円は78円前後で小幅の動きが続きそうかなという印象です。
※こちらのコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。