欧米を中心に休暇シーズンに入っており、日本のお盆休みの真っただ中、為替市場にはこれといった材料もなく動きが読みにくい地合いが続きます。例年と異なり、今年は円安が目立ち、またユーロの買いが散見するなど、ショートカバーも含めたユーロの戻しが際立っています。ユーロ円は97円半ば、ユーロドルは1・2380、歴史的な安値まで売り込まれたユーロ豪ドルも、1・16で下げ止まり反転し、現在1・77後半までユーロ買いが進んできました。
月初のECBを終え「緩和に対し強力な行動を考える」といったドラギ発言が、次回のECBを前に期待値を高めていることも戻りの大きな要因になっているようで、想像以上のユーロ反発という印象です。
さて、欧州首脳ですが、15日よりメルケル独首相が公務に復帰します。8月13日に一部報道で独連邦裁判所によるESMの合憲判断が当初予定の9月12日よりも遅れるのではないかという見通しが出ており、まずはこのあたりについての要人発言が注目されそうです。反発が大きかった分、再び下値余地も広がっていますので、そろそろユーロは一服と見ておきたいところ。
※こちらのコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。