雇用統計への注目高まる2012.09.07

先週8月31日(金)、バーナンキFRB議長の講演がジャクソンホールで行われました。内容自体は早急なQE3の実施を促すものではありませんでしたが、雇用情勢に強い懸念を抱いていること、必要ならば追加的な金融緩和措置を取るとしたことで、QE3実施の期待をつないだという落とし所になりました。

これを受けて7日に発表される8月の雇用統計には、一段と注目度が高まります。

現状でのアナリスト予想では、失業率が8・2%(前月:8・3%)、NFPは+13・5万人(前月:+16・3万人)でした。一つの分岐になるのは、NFPが10万人増を維持するかどうかという点と考えられます。15万人以上となれば、ひとまずは雇用回復の安心感が台頭しますので、QE実施期待は薄らぐ可能性が強く、10万人を割り込んでくるようであれば、雇用回復が遠のくという不安感から、期待値は高まります。

この雇用統計を受けて、来週11、12日にFOMCが開催されますが、今回の世界的な経済危機の震源地である欧のECBが行動するのを待ってからという思惑も強いですし、ひとまず現状据え置きで欧情勢様子見とするというシナリオが有り体ですが・・・。

ドル円はユーロドルでユーロ買いが進んでいますので、上は抑えられている感じ。かといって78円割れてくると介入期待がもたげてきますので、78円前半のレンジがもう少し続くかなという印象です。

※こちらのコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。

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