ECBの緩和決定に続き、ドイツ憲法裁判所もESMを承認することで決着がつき、ユーロの悪材料が出尽くしになってきました。加えてFOMCでアメリカも緩和策を発動したことでドル売りが進み、ユーロの強さを後押しする動きになっています。
ユーロドルは1・31まで続伸。今年4月以来の高値まで上伸してきました。7月には1・20割れ寸前までユーロ売りが進みましたので、2ヵ月で1000ピップス以上もの上伸を見せたわけです。
またユーロ円も103円84銭まで値を切り上げ、5月以来の水準まで回復してきました。
ユーロについては、ESMへ支援申請第1号として有力視されるスペインの動向が気になるところですが、強力な策を打ち出したことで安定感を取り戻していますので、ネガティブな材料は押し目のタイミングになってきやすいかもしれません。特にユーロドルはドル売りが続くと見られることから、上値を試しやすい展開が続きそうです。
また緩和策から金への強い見通しが続いています。NY金の取引は現在1700ドル台で推移していますが、来年の見通しを2000ドルとしてきているアナリストも増えており、今秋から来年にかけて資源通貨への波及も再び脚光を浴びそうです。
※こちらのコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。