1月15日の前引け後、甘利経済再生の円安けん制発言を受けて、ドル円、クロス円の調整地合いが続いています。「過度の円安になれば輸入物価に跳ね返ってくる、国民生活にも悪影響が出る」と述べたもので、政権自ら牽引してきた円安政策について、一呼吸入れるつもりなのか?マーケットは上値の重い動きが続いています。
注目は来週22日の日銀金融政策決定会合です。ここでインフレターゲット2%決定等、何らかの決定がなされることはすでに既定路線であり、ドル円、クロス円はそこに向けて上昇が続いていた過程で楔が打たれた形です。
このところの一方的な為替の動きについては、GSのジム・オニール氏が「円は売られ過ぎている」と発言したり、欧財務相会合のユンケル議長が「ユーロは高すぎる」という指摘するなど、政治面、要人面からの牽制が続きだしています。
安倍首相の外遊を控え、円安について他国からの牽制が入る前に自重したという点もあるかもしれませんが、円高にブレると右上がりに急上昇した株価も一旦調整を誘いやすくなりますので、連動性含めて注意の様子見で。
※こちらのコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。