先週末のG20も無事に通過し、ひとまずマーケットは材料薄になっています。月内に日銀総裁人事案が明確になってきますので、それを前に嵐の前の静けさでしょうか。小動きで、ボラティリティの狙いにくい相場です。
G20では明確な日本批判はありませんでしたが、大事な文言は「競争力のために為替レートを目的としない」ですね。日本の政府方はかなり目標値を言い過ぎました。急激な円安が進行する背景に、政府サイドの目標値への誘導ととられても致し方ない。G20では今回は見逃すけれど気をつけなさいと厳しい注意だったということになるのでしょうか。ここから特に為替相場についての目標値言及は出てこなくなってくると考えられます。
そこで次に意識されているコメントが「外債購入」。安倍首相は外債購入もあり得ると発言するも、翌日に麻生財務大臣が打消し。これが今週のマーケット動意要因になりました。外債購入で円売り、外債購入しないで円買いという反応がしばらく続くかもしれません。
ドル円は94円まで続伸した後失速し、現在は93円台で小動き。95円は圏内ですが、円安スピードが少し緩やかになりそうな気配ですから、やや時間が掛かりそうです。
(今、クロス円で狙いたい通貨は会員向けレポートのコラム「為替ばんざい」で取り上げています)
※こちらのコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。