豪ドル円の日足チャートが、下値を固めて上昇をうかがわせる形になってきています。現在93円台後半でしっかりしていますが、テクニカル面で見ると先週、昨年6月以来9ヵ月ぶりに200日線を上抜けに転じ、今週は右上がりの21日線が横ばいになった90日線を上抜けし、55日線も横ばいになり、200日線も右上がりに切り返してきました。日足の移動平均線から見る上昇シグナルが出揃いの形です。
対ドルでは、一頃RBA要人からの為替目標値言及(0・85)がありましたが、現在は0・915まで切り替えしてきました。昨年4月に1・058の高値を付けてから200日線を割り込んで以来、約11ヵ月ぶりに上抜けです。
かつてはオセアニア経済を引っ張っていた豪ドルですが、今はNZの経済上昇に連れる形で段々と引っ張り上げられてきています。NZは引き続き利上げ傾向で堅調ですが、織り込まれている感もありますので、オセアニアを通貨に短期でボラティリティを求めるのなら、出直りの豪ドルに妙味がありそうです。まずは95円67銭の直近の高値を目指す動きになるか見ていきましょう。
※こちらのコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。