4月7-8日に開催された今月1回目の日銀金融政策決定会合では、黒田総裁の会見がリアルタイム配信されるなど、これまでになかった新たな試みがありましたが、内容としては現在の体制にすごく強気。「現時点で追加緩和が必要だと考えていない」という一言に海外勢は大きく反応して、ドル円は101円台まで円高が急伸しました。たった数日でドル円の景色も随分と変わったものです。ここまで断言されると、30日に行われる月内2回目の会合での緩和期待も剥落し、株安・円高という流れの継続が懸念です。
海外勢に良いように扱われる市場であり続けるのもどうかと思いますが、先手を打てずに後手で市場コンセンサスを打ち消していたら、一段と追い込まれてしまう気がしますが・・・。ちょっと嫌なムードです。
101円まで来たドルが買い場かというと、もう一段のリスクオフも考えておきたいところ。ただ自律的な反発で一旦持ち上げられる可能性も高く、売るのも・・・。ちょっと手を出しづらい雰囲気。それよりは、今月24日に会合を控えるNZや、95円がかなり固まっている豪ドルに引き続き妙味がありそうです。特に豪ドルは対ドルでの戻りもしっかりしており、昨秋の高値を追う動きに注目。
※こちらのコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。