ユーロの鈍さがドル買いへ2013.04.26

先週末のG20は、日本の円安批判よりもユーロ圏動向がメインとなり、円売り不安感は払しょくされました。むしろ再びユーロ圏の経済動向への懸念が高まってきたようで、去年も夏にかけて欧州債務危機の不安が高まり、ユーロ安で一時100円割れを見せました。

4月22日にECB関係者筋からの話として、インフレ率低下、ユーロ圏の経済成長見通しの下落などを材料に、次回5月2日のECB会合では利下げを実施する可能性も高いことを示唆し、利下げ観測がユーロ売りにつながっています。ユーロドル日足の一目均衡表では、雲でピタリと頭を押さえられて下落、再び1・30を割れるなど、ユーロ売りドル買いが続いています。

直近で発表されたドイツPMIも悪化し、好悪分岐点の50を下回ってきました。これまでユーロ経済を支えてきたドイツ経済に陰りが出てきている印象が、強まってきています。

ちょうどSell in Mayの時期に入ります。多くの市場関係者が期待している分、全体的な押しは弱いのかもしれませんが、連休のはざまにECB理事会があるので、注意しておく必要があります。

ドル円相場は100円突破で一旦達成感が出るかもしれませんが、ユーロドルのドル買いで支えられて、まちまちの動きになるかもしれません。小休止でしょうか。

※こちらのコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。

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