先週末に発表された雇用統計は、失望を招く数字ではなかったものの、ドル上昇の形を作れなかったことが嫌気されてドル安地合いが続いています。ゴールデンウィークは円高というセオリーが今年も形成されました。
ドルは円高基調が目立ちますが、その中で強かったのがNZドルです。対円では3月末に直近高値を付けた後、値を切り下げていましたが、5月に入って日足のMACDがゴールデンクロスし、断続的な利上げへの信頼と、キー首相によるNZ経済上昇の成長期待コメントを背景に4月末から6日連騰で89円台までじりじりと円安が加速、対ドルでも2011年8月の高値までNZドル高が進みました。
目先は90円を目指しての上昇期待が高まりつつも、連休明けは米株の大幅下落によるリスクオフの流れの中で値を消してきました。また今月はRBNZ会合はありませんので、利上げ期待という思惑を引っ張るには少し材料難ですから、ちょっと突っ込みが深いと調整が長くなる可能性があります。
全体的な調整が落ち着くまで強気のロングを作りづらいですが、88円割れから買いを伺い、もし87円ミドルから87円ジャストまで突っ込む場面があれば、強い買いチャンスになるのではないかと見ています。
※こちらのコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。