先週14日に発表された2013/14年豪政府予算案は、発表直後の為替及び株式市場の反応は限定的で、翌日には上昇基調も見られましたが、次第に雲行きが変わってきました。
週明けはS&Pが「豪政府が今後数年間で大幅な歳出削減をしなければトリプルAの格付けを見直す」とコメントし、国内では今回の予算案を受けて現政権への支持率が急落したことが取り沙汰されています。昨年9月8日に約8年ぶりの政権交代を果たした現政権ですが、その支持率は44%、前政権の労働党は56%と大きく差を開けられているという内容でした。豪ドルは売りが進み、20日には93円台まで突っ込んできており、同じオセアニアのNZドルも連れ安になっています。
結局振り返って5月を見直すと、今年もクロス円主導のセルメイとなってしまうのかもしれません。
豪ドルはこのところ強気スタンスで見ていたのですが、チャートも下に崩れてきましたので、一旦仕切り直しでカットして、まずは25日のウクライナ大統領選挙がどのような方向性になっていくかを見極めて、再度金融市場全体の方向性を判断していきたいと思います。
※こちらのコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。