ポンド長期トレンド変化2014.06.20

NZに続く利上げ通貨として、このところ一段と期待が高まっている英ポンドが、長期チャートでも大きな変化を見せています。

ポンド円の月足チャートを見ると、5月に一目均衡表で雲を上に抜けてきました。2008年9月に完全に雲を下抜けて以来、5年8ヵ月ぶりの大きな変化です。ポンドドルのチャートもこの夏、同様に一目の雲を上に抜けるタイミングになってきたようなので、注目です。

リーマン前の高値からその後の安値の騰落率を見ると、ポンドルが▲36・2%に対し、ポン円は251円から116円台まで突っ込み、▲53・4%と厳しいものでした。その大底圏からの切り返しは非常に鮮やかで、ポンドルがそれに続く形になってきています。

先般、BOEのカーニー総裁が早期利上げに付いて突然言及する一幕がありました。大方のアナリストの利下げ開始時期コンセンサスは来年2月から今年の11月に前倒しになり、一段とポンド利上げの思惑が高まってきます。

ファンダメンタルズの面は最大注目指標がCPI(インフレターゲットは2±1)。ロンドンの住宅価格がリーマン前の10%上の水準にあるなど一部地域の住宅活況が話題ですから、住宅関連指標の落ち込みは売り込まれやすくなると思いますので、指標に注意しながらポンド押し目買い継続です。

※こちらのコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。

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