引き続き低ボラの為替市場ですから、“何か”から動意づくキッカケを探そうと市場参加者が目を凝らしている様子が伺えます。ただ、期待された15日夜(日本時間)のイエレン議長証言は、米株が史上最高値を更新している状況ですから、株価を冷やすような言質は極力抑えて来るのが当然のことではあり、特段の材料にはなりませんでした。そろそろ本格的なバケーションシーズンに突入になりますので、一段と手掛かり材料難が予想されます。
直近で少し動きを気にしておきたいのがNZドルです。連続利上げを背景に上昇してきましたが、ちょっと勢いに息切れでしょうか。対円では89円台まで上昇して一服し、対ドルでは2011年8月以来の高値に顔合わせしてからの下落がキツくなっています。NZは今月24日にRBNZを控えていますが、その次は9月になりますから、8月はこちらも材料難になりそうです。
NZドル円の直近数年の8月の動きを見てみると、年初から下げた2006年、2009年は夏に反発場面があるものの、それ以外は軒並み陰線で低ボラになっています。今年は年初から春にかけて、利上げトレンドを背景に上昇してきていますから、夏場にかけて少し一服の調整が入ってもおかしくありません。
夏場は、下げたところで秋相場に向けての買いチャンスを探す地合いと考えて、証拠金率を高めておきたいところ。
※こちらのコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。