7月29日のロンドン時間早朝に、ドル円が7月7日以来の102円示現となりました。日足のチャートは8日連続陽線と、小幅ながらじりじりと値を切り上げてきた形です。直近で円ドル取引が19年ぶりの低水準、値動きは1975年以来、39年ぶりの低水準と、こう着感が記録的な水準になっていることが次々と報道されていました。
しかしチャートを見ると、6月4日の102円79銭から高値を結んだ右下がりのボックスを、今回上に放れてきました。200日線もかろうじてタッチしてきており、目先のテクニカルに変化が出てきたことは注目ポイントです。
例年、8月は円高になるというセオリーがありますが、一方でユーロドルでユーロ売りドル買いが進んでいることがドルのサポートになっている面もあり、ドルが対円で一段と突っ込んで下げていくという見方は少し薄れてきています。
ただし、予見できない地政学的リスクが一層強まるなどの場合は、リスクオフの流れに押されますから、突っ込んで狙っていくのは危険です。8月のお盆過ぎまでは円相場を注視しつつ、「為替ばんざい(※会員向けレポート内コラム)」で取り上げた強弱通貨のバランスを見ながら、動意ある通貨ペアで夏相場を手堅く狙っていっていただきたいと思います。
※こちらのコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。