110円到達で円安けん制が強まりつつあったドル円相場ですが、7日の安倍首相の発言に続き、7日のNYではIMFが出した2014年の世界経済成長率見通しが7月時点の3・4%から3・3%に引き下げられたこと、2015年も3・8%へ下方修正されたことがキッカケとなって、ドル円は一時107円75銭まで円高が進みました。株安も進み、米株はそろそろ200日線も意識されてきそうですね。
全体的なリスクオフの地合いですから、どの通貨に対しても円買い場面になっています。相場の「鬼門」ともいえる10月相場のまだスタートを切ったところですから、一段の波乱に身構えておきたいところ。
今の円安相場スタートの起点となった7月10日の101円70銭から高値110円09銭までの38・2%戻りが106円88銭、起点をより円安相場に限定して8月8日の102円72銭で見ても、107円27銭です。リスクオフの動きが加速するようであれば、107円を挟んだゾーンを戻りの1つの目安と見て、様子見です。リスクオフのドル安相場ではありますが、他の対円通貨の動きと比べるとドル円の売り圧力はさほど強くありません。ドル円は、戻り待ちで年末に向けた買い場を探しつつ、ロングは様子見です。
※こちらのコラムは毎週水曜日時点で執筆した会員向けレポートより抜粋しております。