先週の雇用統計を受けて121円86銭まで付けた円相場ですが、その後は利益確定売りに押され、昨夕の中国・上海株の急落をきっかけに、株全面安、為替は円買いのリスクオフ一色となるパニック的な動きを見せました。ドル円はたった2営業日で3・2%の下げとなり、一時は118円を割り込みましたが、現在は119円で推移しています。今週末は日本市場がメジャーSQ、来週は米FOMCがあります。FOMCでは「相当な期間」という文言が削除される可能性が濃厚ですから、今は短期押し目買い目線ですが、FOMCも経過した来週後半以降は、海外勢のクリスマス休暇を見越してあまり浅い押しに乗らないようにしておきたいと思います。
9日の下げで、豪ドル円は9月の高値98円68銭に顔合わせし、秋相場の上昇を突出して吐き出しています。来年2―3月に0・25%の利下げが囁かれており、資源価格の下落や鉱山閉鎖によるリストラなど豪経済を冷やす要因が多く、一段の豪ドル安を望む向きが強いのでしょうね。
いずれにしても、ドル円は直近の急騰が激しく、乗り遅れた人も多かったと思います。この波乱の動きは良い買い場を提供してくれると見て、どこで乗るか、どこまで買い下がれるかを考える良い地合いになりそうでは?
※こちらのコラムは毎週水曜日時点で執筆した会員向けレポートより抜粋しております。