12月8日に121円の高値を付けたドル円は、その後の利益確定売りに加えてロシアルーブル不安の波及による懸念から、リスクオフの流れで巻き戻しが強い展開になっています。16日には115円57銭まで売り込まれ、10月15日の105円から直近高値の38・2%戻りである115円49銭にほぼ近いところで一旦反発しました。ロシア中銀の凄まじい利上げと凄まじいルーブル売りの16日から一転し、17日には落ち着きの様相になっていますが、自律反発の範囲内と見られる向きですので、今は戻りは売りたいと考えます。
この後目先、安値の目安として50%戻りが113円53銭です。この水準あたりになると、一目均衡表の雲にもぶつかってきますので、テクニカル的には止まりやすいところになるかと思います。これを割り込み112円を下に抜けるようだと、リスクオフがもう少し進むかもしれません。
17日未明に、FOMCの声明発表を控えています。これを受けてまた地合いに変化は出るかと思いますが、FOMCの結果に加え、原油安の動向とルーブルの動揺が一段と新興国市場に不安感を広げないかどうか、よく見極めていきましょう。
※こちらのコラムは毎週水曜日時点で執筆した会員向けレポートより抜粋しております。