明けましておめでとうございます。
年明けからギリシャ政情不安を起因とする欧州懸念を背景に、ドル円もじりじりと下値を追う展開になっています。加えて原油安も止まらず、1月6日のNY市場では48ドルを割り込み、5年9ヵ月ぶりの安値まで下げてきました。これが資源通貨にも重石となって、全体的にリスクオフの流れが止まりません。
ドル円相場はドルが対ユーロで上昇していることで支えられている面はあります。上値は重いですが、今年後半の米利上げ方向を鑑みると、年始から良い買い場を提供してくれていると思っています。昨年11月の105円からのサポートラインを、昨日割り込んできました。その下は、一目均衡表の雲が118円前後で厚く下値をサポートしていますから、118円割れ前後あたりまでの調整は買い下がりも一考かと思います。これを割り込むと、一時的にはもう少し売りがきつくなるかもしれません。
そのドルの目先材料は、今週末発表の雇用統計です。予想中央値はNFPが+24万人(前月は32・1万人)、失業率5・7%(前月5・8%)です。ちょうど1年前も、12月発表の雇用統計はNFPが強い数字でドル上昇を後押しし、1月発表分のNFPは一旦落ち着き、失業率が改善しました。
雇用統計と22日のECBに向けたユーロの一段売り思惑でドルをうまく拾ってスタートしていきたいと思います。
2015年も宜しくお願いします。
※こちらのコラムは毎週水曜日時点で執筆した会員向けレポートより抜粋しております。