このところ激しい動きが多かった為替相場の中で、ボラティリティの低い通貨ペアがドル円相場になっています。年始は120円近い高値がありましたが、現在は118円を挟んだ小動きになっており、日足チャートで年始からの高値を結んだ右下がりのトレンドラインと、安値を結んだ右上がりのトレンドラインで、三角持ち合いの形です。
ここから週末にかけては、雇用統計の結果を追う動きに一喜一憂されると思いますので、テクニカル的にも上下どちらかに放れる場面が見られるかと思いますが、想像以上に悪い数字となると、一時的にドルが売られやすい場面になると思います。116円を割るようなところがあれば、買っていきたいですね。
現状での市場コンセンサスは底堅く、前回(12月分)と変わらないNFP20万人以上、失業率5・6%維持となっています。先般のFOMCなどを見ると、正直雇用統計にあまり心配するムードはありません。(でも、決めつけの油断はしないよう気を付けていきます。)
その他通貨では、スイスフランが再び売りに傾いています。一部報道によるとSNBが非公式な対ユーロ相場のターゲットを設けていると受け、先般の上限撤廃で買われたスイスフランに売りが集まっています。ただ、これまでの上限に比べて低く、介入パワーについても懐疑的ですから、あまりスイスフラン売りを狙うのは難しいのではないかと思います。対円でも短期間に10円下げていますが、値ごろ感での取引はくれぐれも注意して下さい。
※こちらのコラムは毎週水曜日時点で執筆した会員向けレポートより抜粋しております。