前回の当コラムでも取り上げましたが、RBAが5月5日の会合で0・25%の利下げを実施しました。これはほぼ織り込まれており、焦点は声明でしたが、コンセンサスはハト派継続だったものの、追加利下げについての文言が削除されたことから、利下げ打ち止めか?という思惑から買いが広がりました。
また7日に発表された4月の豪雇用統計は、失業率は6・2%で予想と変わらず、就業者数は予想+4千人に対して-2900人と下回ったことで売り反応となりました。しかし、下げたところで買い反発しており、目先の動きだけを見ると、豪ドルネガティブはやや緩和した印象です。
今週は豪ドル重要指標が続いており、8日に発表されたRBA四半期報告では、「消費マインドを強化」したと利下げメリットに言及したことが買い材料となる反面、利下げに含みを持たせている点も予想通り盛り込まれたことで、まちまちの展開となる中、8日の米雇用統計を前に利下げに向けて買われたポジションの持ち高調整もあって鈍い動きになっています。
豪ドル/NZドルは、RBAの利下げを受けて豪ドル買いが進み、日足の一目均衡表は昨年11月以来の雲上抜け、豪ドルにしっかりした基調が出てきました。豪ドル/NZドルでは豪ドルが歴史的な安値水準な上、NZに利下げの思惑もあり、原油等資源価格に底入れ感が出ている点からも、この通貨ペアは、底値水準での豪ドル買いが期待できるかもしれませんね、注視で。
※こちらのコラムは毎週水曜日時点で執筆した会員向けレポートより抜粋・追記したものになります。