6月5日の高値125円85銭から中国経済減速懸念の120円40銭まで大きく値下がりしたところは買い需要が強くV字型の切り返しになっていましたが、124円50銭を届かずに押し戻され、123円台でジリジリと値を消す動きになっています。大きく見ると120-125のレンジになりますが、125円には6月10日の黒田総裁発言による「黒田シーリング」が存在することも上値を追いづらく、120円を割れる水準は買いが集まりやすいという点で、実際には121-124の小幅レンジが続きやすいかもしれません。
加えてギリシャがIMF及びECBへの返済をひとまず完了し、目先のギリシャ不安が解消されたことで、ユーロドルに買い戻しが強くなってきています。1・08でダブル底を付けて、目先は1・08-1・14の間でレンジとなりそうで、現在はユーロドルが底値を付けて切り返しの地合い。このまま1・14を上にブレイクする動きになると、夏場は少しドル円が重い状況が続いてくるかもしれません。
またドルの最大注目材料である利上げ開始時期について、直近の米議会証言でイエレン議長は「年内開始」を強く強調しました。妥当時期は9月or12月で市場の見方も真っ二つですが、年内のどの会合においても実施する可能性があることを言及していますので、下記FOMCスケジュールをご確認ください。
●7月28-29日
●9月16-17日
●10月27-28日
●12月15-16日
※こちらのコラムは毎週水曜日時点で執筆した会員向けレポートより抜粋しております。