9月1日に発表されたGDT(NZフォンテラ社主催の乳製品電子オークション)価格は、前回比+10・9%と2回連続上昇となり、乳製品価格の底入れが確認されてきましたが、NZドルは全く反応しません。下落の際は素直に相場に織り込まれましたが、乳製品価格上昇の背景に減産による価格調整があることや、最大の供給先であった中国の景気減速で先高観が見込めないというマインドなのか、GDT価格とNZドルの連動性が切れてしまっています。
対ドルでは先週のチャイナショック前まで0・65近辺で下げ止まる動きになっていましたが、ショック安以降下値追いで0・631まで下落してきました。
RBNZは来週10日に金融政策会合を控えています。現在の政策金利は7月に0・25%引き下げを行い、3%ですが、市場は年内にあと2回、各0・25%ずつの利下げを見込んでいます。
RBNZの今年の政策会合は、9月10日、10月29日、12月10日の3回になり、まずは9月のFOMCを見てから行動する可能性がありますが、まだ会合まで1週間あります。たった1週間で金融市場の景色が大きく変わる激しい地合いですから、9月の利下げは見送り!と決めつけておかない方が良いかと思います。いずれにしても、GDT反転に好感出来ないNZドルですから、今しばらく好材料は出辛いか?ただし、下げ止まり感は出てきたので、ショート目線はいったん外したい。
※こちらのコラムは毎週水曜日時点で執筆した会員向けレポートより抜粋・追記しております。