20日に行われたカナダの総選挙で、10年ぶりに政権交代となり、次期首相に故ト
ルドー元首相(在任15年)の長男、自由党党首のトルドー氏(43)が就任。圧勝
で新たな流れ、変革が国内から強く望まれたということで注目を集めています。
市場は新たな政権がどのように政策を打ち出してくるのか全く予想が付かないため、
方向感のないまま手控えのムードが強まっています。テクニカル面も良いタイミング
で動揺に上に放れるか押し戻されるか?そんな形がカナダドル円、ドルカナダドル
チャートで見られます。ブレイクすればロングでつきたいですし、押し戻されれば様
子見と久しぶりにカナダに注目しています。
さて、今週末25日で欧州はサマータイムが終了し、翌週11月1日で米のサマータ
イムが終了します。いずれも1時間時差が拡大しますので、指標発表も1時間後ず
れ、株式市場のオープンも遅くなります。ご注意ください。
来週には11月に突入。MMFの税制変更までも残り2ヵ月となってきました。年内
に売却しないと、来年からは為替差益に20%の税が課せられますので、時間的なス
ケジュールも十分に考慮して為替市場をチェックしてください。
※10月23日追加
10月22日に行われたECB会合後の会見にて、ドラギ総裁は「12月に追加緩和
を検討する」といつになくハト色の強いコメントを発したことで、市場はにわかに
ユーロ売りが強まり、ユーロ円、ユーロドルともに200日線を下回ってきました。
金利を一段と引き下げるのか、量的緩和を拡充するのか分かりませんが、このユーロ
圏の行動によって、欧州他国の政策行動もにわかに強まってくる可能性が高く、年末
にかけて政策行動についての思惑が高まる難しい地合いになりそうです。
今年1月は22日にECBが量的緩和を決める直前、21日にカナダが利下げ、1
9日にデンマークが金利引き下げ、15日にはスイスがユーロスイスの上限設定撤廃
を決めたことでスイスフランショックが巻き起こりました。
12月のECB会合は3日、政策内容の発表時刻は21時45分、ドラギ総裁会見
は22時半からです。
※こちらのコラムは毎週水曜日時点で執筆した会員向けレポートより抜粋・追記しております。