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ユーロ年初来安値を目指す展開2018.06.15

今年上半期で一番材料が詰まっていたかもしれない今週が終わりました。政治イベントはともかくとして、13日のFOMCでの25bp追加利上げ、これは想定内でしたが、年内後2回と示したことで、今年3回想定から年4回に増えました。ドットチャートも引き上げられましたし、経済にも自信が見えます。貿易問題は懸念材料ですが、それは中銀の範疇ではないとし(当然ですが)、完全に金利トレンドが安定してきたことを印象づけました。またパウエル議長は2019年1月のFOMCからは、毎回会見を行うとしましたので、これまでの会見実施月である3・6・9・12月に政策変更があるという見方も、来年以降は変わってきてしまいそうですね。

対してECBは、年内での追加緩和の終了を示唆したものの、金利は現時点では2019年前半まで変更しないとしたことで、ユーロ売りが強まり、対ドルでは年初来安値を目指す動き。対円でも再び頭を抑えられた形です。日足のチャートを見ると、凄い長大陰線。ドル高基調も強いですし、取りあえず1・14前半くらいまでは下げやすいかなと思います。

今回の利上げで、アメリカの金利は1・75-2%まで上昇してきました。既に、オセアニア2国の金利を抜いており、先進国で一番の高金利通貨です。そして、米長期金利が上昇していることで、エマージング通貨の下落が再び深刻になってきています。2013年5月のバーナンキショック以来の規模で新興国通貨が下落しており、目先は経済変調リスクとして取り沙汰されそうです。

特に下落が目につくのは、アルゼンチン・ペソ、ブラジル・レアル、南ア・ランド、トルコ・リラ、ロシア・ルーブル。

トルコ円は先般22円を付けて切り返し、利上げも経て24円台を挟んだ水準まで戻していましたが、再び下落し22円台へ。ムーディーズはトルコを格下げウォッチリスト入りしました。これに対してエルドアン大統領は同社に対して「24日の選挙の後から作戦を実行する」とやや物騒なご発言です。

※こちらのコラムは当ホームページ向けの書き下ろしとなります。

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