ミルクとチャイナが不安材料2015.07.31

24日に0・25%の利下げを実施したNZですが、29日にウィラーRBNZ総裁が追加利下げについて言及し、NZドル高は正当化できず、持続不能と認識。輸出商品価格安を考慮すると、一段のNZドル安が避けられないと強調したことで、NZドルの追加利下げの思惑が高まってきています。

NZでは乳製品が輸出の3割を占めるほどシェアが高く、この乳製品の取引価格は乳製品大手フォンテラ社が月2回発表するGDT価格にて定められます。このGDT価格が、直近では2013年4月に高値を付けて以降下落に転じ、7月2回目の発表では566まで値を下げ、6年ぶりの乳製品価格安を更新しています。

RBNZはここからの大幅な利下げについては慎重姿勢を示している為、今後GDT価格の下げ止まりが見えるようだと、一旦利下げ打ち止めの雰囲気が高まりやすく、NZドルの反転買い場が出て来るかもしれません。

しかし現状では、GDT価格は下げの基調を緩めておらず、海外要因として中国の需要減退不安が貿易相手国に大きな不安をもたげてきています。24日に発表されたNZ貿易収支は6千万NZDの赤字となり、6ヵ月ぶりの貿易赤字を記録しました。輸出では乳製品が3割減となり、輸出先はお隣の豪州に次いで中国に6億9900万NZとシェアを占めています。中国需要の減退=資源国の経済鈍化で連動して豪経済に不安が広がる為、連鎖的にNZへの不安が高まる可能性が強いので、値ごろ感で買いに入らないよう気を付けて見ておきましょう。

※こちらのコラムは毎週水曜日時点で執筆した会員向けレポートより抜粋しております。

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