前回日経平均の8月の月足が巨大な大陰線で崩れたことを指摘したが、それだけではなく、8月の崩れで月足の新値三本足もついに陰転してしまった。これは今回のアベノミクス相場の中で初めてだ。
前回は2007年の天井打ちの直後の急落で新値三本足が陰転し、その後反発局面もあったが結局また崩れていき、リーマンショックへと突入していった。早見は短期的な反発局面入りと見ていたが、今のところその反発もすぐに終わり、また崩れてきているので注意が必要だ。
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前回日経平均の8月の月足が巨大な大陰線で崩れたことを指摘したが、それだけではなく、8月の崩れで月足の新値三本足もついに陰転してしまった。これは今回のアベノミクス相場の中で初めてだ。
前回は2007年の天井打ちの直後の急落で新値三本足が陰転し、その後反発局面もあったが結局また崩れていき、リーマンショックへと突入していった。早見は短期的な反発局面入りと見ていたが、今のところその反発もすぐに終わり、また崩れてきているので注意が必要だ。
今月日経平均とTOPIXは最高値から巨大な大陰線で崩れた。日経平均の場合最高値からのこれだけの大陰線の崩れは2000年のITバブル天井打ちの時以来だ。
したがって、アベノミクス相場が終焉を迎えた可能性もあるが、小泉相場の2006年の時に、2006年5月と6月に大きく突っ込んだ後、再び高値を取りに行く上昇相場に突入した例もある。果たしてどちらのコースになるのか、注意深く見ていかなければならない。
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前回の当コラムで改めて自分の買い値より最悪で2割値下がりした場合はドクターストップということで、自動的に損切り手仕舞い売りを行うロスカットルールを厳守しようと呼びかけた。
これは最悪の場合のロスカットラインであり、それ以上の致命傷になるような大きな損失を食い止めるものだ。実際にはそこまで下げる前にテクニカル的・チャート的な悪い変化が出てくるので、そうしたものをキャッチしながら小幅の損失のうちに手仕舞い売りをしていかなければならない。
早見は日頃から「自分の買い値より最悪で2割値下がりした場合はドクターストップ」ということで、自動的に損切り、手仕舞い売りを行うように呼びかけてきた。これは最悪の場合のロスカットラインで、それ以上の大きな損失を食い止めなければならないからだ。
例えば8月6日(木)朝の早見のラジオ番組で取り上げた注目株の1つsMedio(エスメディオ)(3913)は、その日の寄り付き5580円に対して、悪材料も出ていなかったのに突然株価が大きく崩れ、その日の終値は4445円で、寄り付き値からあっという間に20・4%も下げてしまった。このような事はさすがに早見も経験が無い。
中国経済の減速傾向が国際商品市況に大きな影響を与えている。代表的な指数であるCRB指数はリーマンショック後の安値を割り込み、12年ぶりの安値に落ち込んだ。
NYの原油相場も45ドル割れ寸前まで下落して4ヵ月半ぶりの安値、LME銅相場も6年ぶりの安値になっている。早見もひと頃は原油に目を向けて買いをお勧めしていた時期もあったが、とっくの昔に手を引き、現在は一切手出しをさせずに下げ相場を眺めている。
上海総合株価指数は6月の最高値から7月9日の安値まで34・9%も大きく下げた。その後当局のなりふり構わぬ異例の非常識なテコ入れ策で、7月24日に4184まで反発していたが、今週に入ってから再び大きく崩れ、28日には3537まで下げて、7月9日の最安値3373に近付いてきた。
前回は200日線でピタリと下げ止まった形だが、今回も200日線のところまで下げてきた。中国経済の減速傾向も背景にあり、改めて不安心理が高まってきたが、我々の常識では考えられない対応策を打ち出してくるのが中国の特徴であり、読みが非常に難しい。
早見は10年以上前に金相場が歴史的底値のところから、今こそ金に投資すべきだということで買いをお勧めしたが、一昨年春先に円建て金相場が歴史的最高値をつけたのを見て、全てきれいに利食い売りに回って頂き、長期に渡る金への投資から完全に手を引いた。
その後は目先的な動きはともかく、もはや中長期的には金は投資対象にはならないということで冷ややかに見てきた。直近でアメリカの利上げ問題を背景に、金相場は大きく値を崩し、ドル建てで5年4ヵ月ぶりの安値に転じた。思った通りの展開であり、いくら金に投資していても全く報われない展開になっている。
かねてより長年に渡り協議が進められてきたイランと欧米などによる核協議が7月14日に最終合意した。イランの核開発を今後長期間に渡り制限する代わりに、国連や欧米などが実施してきたイランに対する経済制裁を段階的に解除する必要がある。
これにより、大きな影響が出そうなのが原油相場だ。経済制裁の解除により世界有数の産油国であるイランの原油供給が拡大されれば、国際的な原油相場にとって大きな下げ圧力になる。この問題は以前から分かっていたことだが、核協議がいつ合意に達するかの目途がハッキリとしていなかった。今回合意となることで、原油相場にとっては大きな悪材料となり、大きな売り圧力となる。
6月の東京セミナーで注目株として取り上げたミクシィ(2121)が7月7日の引け後突然大規模なファイナンスを発表した。海外での公募増資と自己株の処分、更に筆頭株主の笠原会長が保有株を最大270万株売りだす等、総額最大で393億円にのぼる大規模な資金調達だ。
手元資金が十分にあるはずにも関わらず、ここでの大型資金調達はマーケットにとっては想定外で、株価も当然ながら急落した。ただ、ミクシィについては8月7日に実施される予定のJPX日経400指数採用銘柄入れ替えで、新規採用の有力候補とされており、かねてから東証一部への昇格も常に底流で思惑となっていた。
昨年秋以降、明らかにバブル相場の状態になっていた中国の株価が6月についに暴落に転じた。上海総合株価指数は6月12日の最高値5178から6月30日の安値3847まで25・7%も下落した。
早見も既にラジオ番組等でこの最高値をつける直前に、中国株から過去最大の投資資金の流出が起こっていることを指摘しておいたが、案の定その後崩れてしまった。最高値から週足は巨大な陰線を出現させたが、これだけの大きな陰線を出現させたのは2007年の大天井直後にも無かったことで、なお且つ6月の月足は最高値で大きな陰線つつみ足となった。