横尾寧子のFXのはじめかた

先週末に浮上したキプロスの財政問題を受けて、週明けは円高・株安と不安を誘うスタートになりましたが、蓋を開けてみれば良い押し目を作ってくれた・・・そんなマーケットの強さを改めて浮き彫りにされるような結果となりました。

キプロス問題は、10万EUR以下の小口預金者に対する課税への反対が強く、キプロス議会は採決で否決と、当初の思惑では非常に最悪な結果をたどっているにもかかわらず、NYダウもFOMCの景気判断上方修正を受けてじり高となり、今の金融市場をけん引する二大市場である日米がネガティブな内容もすかさず吸収して跳ね返す様相が続いています。

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豪ドルが上伸しました。某アナリストのコメントに「一方的な取引という印象」とありましたが、豪ドルへの強材料が見えない割に一気に値を上げていきました。対ポンドでは28年ぶり、対円では2008年以来4年半ぶりの水準まで到達しており、その背景には他国の追加緩和を見据えて豪ドルへのマネーの流入が見られているのではないかという観測です。

現状では100円の大台乗せが一つの節目で到達目安になりますので、日本が20日に日銀新体制発足となり、臨時会合や追加緩和が現実のものとなれば、そこを目途にしたもう一段の買い威力が出てくるかもしれません。順当なスケジュールだと4月4日の日銀会合。ここまでで追加緩和が出れば一旦は出尽くしとなるか、次回に含みを持たせれば下げが良い押し目になるのか、自国の材料ではないだけに高値圏で難しい取引が強いられそうです。

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欧州債務危機の余波は大きく、イタリアに続きスペインも解散総選挙になるのでは?と不安視されているヨーロッパですが、EU加盟国のラトビアが2014年1月1日ユーロ導入でEUに申請したことが報じられました。EU側の審査が始まりますが、6月上旬までに同国経済状況を申告し、13年後半には承認される見込みとなっています。

ユーロ解体、ユーロ分裂などと言われましたが、ここにまた1つ加盟国が加わって、2014年には18ヵ国体制になる模様。EUにとっては朗報ですが、同国民は3分の2が反対しているという報道も。それはそうだと思います・・・。規模の大きいユーロが安定化に向かうことは、危機を支援してきた先進各国(日本含む)にも朗報なので、ユーロ圏、国内政治もしっかりまとめて経済回復に努めてほしいところ。

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イタリアの政局不透明感が尾を引いて、欧州通貨を筆頭に円買いのリスクオフムードが続いています。日本は日銀正副総裁がほぼ決定し(国会同意投票は3月14日、15日に実施予定)、2月26日には補正予算が可決、アベノミクスがいよいよ実働し始めていくことになります。

こうした日本単体の背景をベースに、日本株の下げは小さく留まっているようですが、為替市場は久々の大荒れ。ドル円は95円を目前94円60銭まで上伸するも失速し、現在は91—92円の水準まで低迷しました。

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先週末のG20も無事に通過し、ひとまずマーケットは材料薄になっています。月内に日銀総裁人事案が明確になってきますので、それを前に嵐の前の静けさでしょうか。小動きで、ボラティリティの狙いにくい相場です。

G20では明確な日本批判はありませんでしたが、大事な文言は「競争力のために為替レートを目的としない」ですね。日本の政府方はかなり目標値を言い過ぎました。急激な円安が進行する背景に、政府サイドの目標値への誘導ととられても致し方ない。G20では今回は見逃すけれど気をつけなさいと厳しい注意だったということになるのでしょうか。ここから特に為替相場についての目標値言及は出てこなくなってくると考えられます。

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今週末にロシアでG20が開催されますが、その直前にG7が異例の為替誘導への懸念を示しました。G7高官が「G7は円に対する一方的な誘導を懸念している」とコメントしたと伝わると、円は対ドルで数分間に1円急騰する波乱となりました。その後打ち消しコメントも出ましたので落ち着きを取り戻しましたが、動きが鈍いまま東京市場に持ち込まれています。

G7骨子を見ると、直接日本のアベノミクスを批判した内容になっているわけではありませんが、アベノミクスがきっかけになったのは明白です。ただし、G20を前に出てきたということは、G7で先に牽制してG20に持ち込まないようにしているのか?という空気が伺えます。となると、G20では日本の円安について特段コメントが出ないかもしれませんね。

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先般より北朝鮮が核実験再開を唱え始めていますが、それ以上に我々日本人にとって身近なリスクが深刻度を増してきました。

2月5日に「尖閣諸島沖で中国の艦船が数日前に海上自衛隊の護衛艦に射撃管制用レーダーを照射」したことが伝えられました。このレーダー照射というのは、実質戦闘開始のロックオンに用いるもので、中国側からの日本に対する挑発はエスカレートするばかり。

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この数年、世界経済不安の中、主要各国が自国通貨安に誘導して自国経済を守る通貨戦争から、俄かに日本が批判の対象になってきました。急激な円安が続いている上、安倍政権が円安、デフレ脱却を声高に言っていますから目立っているということもありますが、これまでかなりの円高に耐えて、国際競争力が弱まるのを見過ごしてきているんだから、たかだか90円に戻したくらいで言われたくないけど・・・と思ったり。特にEFSF債も多く購入して、ユーロ圏の安定に身銭切っているのに、経済のしっかりしたドイツのメルケル首相に円安批判されると、なんていうか腹立たしさを感じます。

というのは私の個人的な意見ですが(笑)、先般のダボス会議でも日本の円安批判が行われましたが、2月にG20が開催され、議長国ロシアは「批判する!」と以前言っていましたので、何らかの議題には上るかもしれません。

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昨年10、12月と2回にわたり政策金利を0・25%ずつ引き下げ、今年最初の2月5日RBA会合でも、0・25%の利下げも予想されていた豪ドルですが、対円では他のクロス円を牽引する強さで2008年8月以来の94円乗せまで続伸しました。直近では日銀会合を終えて一旦値を消し、日足のMACDもデッドクロスで調整場面に入りそうですが、高値圏でしっかりした強さを見せています。

23日に発表された第4QCPIを見ると、前期比で+0・2%となったものの、予想の+0・4%は下回り、RBAが重視する基調インフレ率が0・55%で、前期の0・75%を下回りました。

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1月15日の前引け後、甘利経済再生の円安けん制発言を受けて、ドル円、クロス円の調整地合いが続いています。「過度の円安になれば輸入物価に跳ね返ってくる、国民生活にも悪影響が出る」と述べたもので、政権自ら牽引してきた円安政策について、一呼吸入れるつもりなのか?マーケットは上値の重い動きが続いています。

注目は来週22日の日銀金融政策決定会合です。ここでインフレターゲット2%決定等、何らかの決定がなされることはすでに既定路線であり、ドル円、クロス円はそこに向けて上昇が続いていた過程で楔が打たれた形です。

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