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横尾寧子のFXのはじめかた

イタリアの政局不透明感が尾を引いて、欧州通貨を筆頭に円買いのリスクオフムードが続いています。日本は日銀正副総裁がほぼ決定し(国会同意投票は3月14日、15日に実施予定)、2月26日には補正予算が可決、アベノミクスがいよいよ実働し始めていくことになります。

こうした日本単体の背景をベースに、日本株の下げは小さく留まっているようですが、為替市場は久々の大荒れ。ドル円は95円を目前94円60銭まで上伸するも失速し、現在は91—92円の水準まで低迷しました。

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先週末のG20も無事に通過し、ひとまずマーケットは材料薄になっています。月内に日銀総裁人事案が明確になってきますので、それを前に嵐の前の静けさでしょうか。小動きで、ボラティリティの狙いにくい相場です。

G20では明確な日本批判はありませんでしたが、大事な文言は「競争力のために為替レートを目的としない」ですね。日本の政府方はかなり目標値を言い過ぎました。急激な円安が進行する背景に、政府サイドの目標値への誘導ととられても致し方ない。G20では今回は見逃すけれど気をつけなさいと厳しい注意だったということになるのでしょうか。ここから特に為替相場についての目標値言及は出てこなくなってくると考えられます。

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今週末にロシアでG20が開催されますが、その直前にG7が異例の為替誘導への懸念を示しました。G7高官が「G7は円に対する一方的な誘導を懸念している」とコメントしたと伝わると、円は対ドルで数分間に1円急騰する波乱となりました。その後打ち消しコメントも出ましたので落ち着きを取り戻しましたが、動きが鈍いまま東京市場に持ち込まれています。

G7骨子を見ると、直接日本のアベノミクスを批判した内容になっているわけではありませんが、アベノミクスがきっかけになったのは明白です。ただし、G20を前に出てきたということは、G7で先に牽制してG20に持ち込まないようにしているのか?という空気が伺えます。となると、G20では日本の円安について特段コメントが出ないかもしれませんね。

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先般より北朝鮮が核実験再開を唱え始めていますが、それ以上に我々日本人にとって身近なリスクが深刻度を増してきました。

2月5日に「尖閣諸島沖で中国の艦船が数日前に海上自衛隊の護衛艦に射撃管制用レーダーを照射」したことが伝えられました。このレーダー照射というのは、実質戦闘開始のロックオンに用いるもので、中国側からの日本に対する挑発はエスカレートするばかり。

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この数年、世界経済不安の中、主要各国が自国通貨安に誘導して自国経済を守る通貨戦争から、俄かに日本が批判の対象になってきました。急激な円安が続いている上、安倍政権が円安、デフレ脱却を声高に言っていますから目立っているということもありますが、これまでかなりの円高に耐えて、国際競争力が弱まるのを見過ごしてきているんだから、たかだか90円に戻したくらいで言われたくないけど・・・と思ったり。特にEFSF債も多く購入して、ユーロ圏の安定に身銭切っているのに、経済のしっかりしたドイツのメルケル首相に円安批判されると、なんていうか腹立たしさを感じます。

というのは私の個人的な意見ですが(笑)、先般のダボス会議でも日本の円安批判が行われましたが、2月にG20が開催され、議長国ロシアは「批判する!」と以前言っていましたので、何らかの議題には上るかもしれません。

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昨年10、12月と2回にわたり政策金利を0・25%ずつ引き下げ、今年最初の2月5日RBA会合でも、0・25%の利下げも予想されていた豪ドルですが、対円では他のクロス円を牽引する強さで2008年8月以来の94円乗せまで続伸しました。直近では日銀会合を終えて一旦値を消し、日足のMACDもデッドクロスで調整場面に入りそうですが、高値圏でしっかりした強さを見せています。

23日に発表された第4QCPIを見ると、前期比で+0・2%となったものの、予想の+0・4%は下回り、RBAが重視する基調インフレ率が0・55%で、前期の0・75%を下回りました。

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1月15日の前引け後、甘利経済再生の円安けん制発言を受けて、ドル円、クロス円の調整地合いが続いています。「過度の円安になれば輸入物価に跳ね返ってくる、国民生活にも悪影響が出る」と述べたもので、政権自ら牽引してきた円安政策について、一呼吸入れるつもりなのか?マーケットは上値の重い動きが続いています。

注目は来週22日の日銀金融政策決定会合です。ここでインフレターゲット2%決定等、何らかの決定がなされることはすでに既定路線であり、ドル円、クロス円はそこに向けて上昇が続いていた過程で楔が打たれた形です。

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明けましておめでとうございます。昨年の最終号で「ドル円、85円回復」と書きましたが、年末年始もドル円、クロス円の騰勢止まらず、1月4日には一時、2010年7月28日以来の88円まで値を切り上げました。ドル円の2008年11月高値110円65銭と、2011年10月の安値75円55銭の38%戻しが88円90銭になりますから、まずは第一弾の戻りをほぼニアピンで形成してきたという感じです。ちなみに50%戻しは93円。このあたりは2013年の間にターゲットになりそうな数字です。

しかし現在の相場のけん引役には、安倍政権とアベノミクス、そして株価動向があり、為替市場に主体性がありません。日本時間に取引をされる際は、どうぞ東証のインデックスをよく見ながら押し目を狙っていただきたいところ。85円台まで調整するようであれば、しっかり買いを入れたいところ。

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当コラムを書いている26日午後に、安倍内閣が発足します。それを前に、すでに海外市場がクリスマス休暇で商いが閑散となる中、ドル円は2011年4月以来の85円まで円安が続伸しました。直近では、9月13日に1ドル77円12銭まで円高が進んでいましたので、それからたった3ヵ月半で10%も円安に動いたことになります。

欧州債務危機が本格化して以降、為替市場の主役は欧州時間からになっていましたので、東京時間は閑散とした動きが続いていました。たまに株価と連動するも、本番は夜に・・・という投資家が多かったと思いますが、政治が動き出して以降、対円に絡む相場の主役は東京市場が握るようになりました。10時の仲値を挟んだ動き、ランチタイムの荒い値動き、そして株価に連動するように上下しやすくなりましたので、昼間のFX取引にも投資妙味が高まってきました。日本の投資家にとってとても好都合な投資環境になりますね!

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12月19日に、日経平均1万円回復、実に4月4日以来約8ヵ月半ぶりの上昇。為替市場もその動きに追従する形で、ドル円は84円台、ユーロ円111円台、ポンド円も137円台と軒並み円安続伸となっています。

為替市場は、週末の総選挙を終えて、今週のオープンでは総じて窓開けの強い続伸でスタートしました。ユーロ円は先週のクローズ109円90銭に対し、週明け111円乗せでスタートし、同日夕方に109円91銭の窓埋めまで値を消した後に、ピタリ埋めて反転、続伸のセオリー通りのキレイな形になっています。

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