4月以降のオセアニア通貨の下落が一転、出直りの動きが強まってきました。ただ、豪ドルは下げ止まりは感じつつも反転に勢いがありませんので、先にチャートに変化が出ているNZドルに注目したいところです。
直近では対円で74円まで値を崩しましたが、7月19日には一時80円乗せとしっかりした切り返しの動きになっています。一目均衡表の雲の中で現在推移していますが、雲の上限の水準が8月中にはその上限が79円60銭に切り下がりますので、上抜けのハードルは俄然下がります。
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4月以降のオセアニア通貨の下落が一転、出直りの動きが強まってきました。ただ、豪ドルは下げ止まりは感じつつも反転に勢いがありませんので、先にチャートに変化が出ているNZドルに注目したいところです。
直近では対円で74円まで値を崩しましたが、7月19日には一時80円乗せとしっかりした切り返しの動きになっています。一目均衡表の雲の中で現在推移していますが、雲の上限の水準が8月中にはその上限が79円60銭に切り下がりますので、上抜けのハードルは俄然下がります。
7月初旬はポルトガル問題が浮上したり、欧諸国の格下げがあったりと不安のにおいが漂いましたが、チャートで見るとユーロの動きは小じっかりの形です。
ユーロ円は日足で一目の雲抜けし、遅行線も日々線の水準がこの後低下してきますから、しっかり上抜けとなりそうです。三角持合いの煮詰まりのピークなので、これがどうブレイクするかで次のトレンドがしっかり確認できそうですね。
8月に追加利下げが見込まれている豪ドルですが、対円では下値が固まってきたようなチャートになっています。対ドルではまだまだ下値を伺う動きが続き、4月11日の直近高値から、7月3日の安値まで短期間で15%の下落になっていますが、まだ下げ止まりは確認できません。
対して豪ドル円ですが、こちらは豪株価指数(ASX500)の日足チャートと割と似たチャートの形になっています。株価指数は6月25日を安値に切り返し、先週のRBAの発表を受けて、2・6%上昇、1年7ヵ月ぶりの1日の上昇幅を記録し、短期間で6・5%の上昇と強い切り返しを見せています。
先般、バーナンキFRB議長が量的緩和解除の方向性を示して以降、緩和縮小は9月のFOMC(9月17、18日開催)からではないかという見通しが高まっています。その意味でも景気の回復を確認する雇用への注目は俄然高まります。
そして、今週7月5日(金)に発表される6月の雇用統計の予想数字が出てきました。ロイターの調査による予想値はNFPが16万5千人(5月は17万5千人)、失業率が7・5%(同7・6%)と特段大きな数字が出ているわけではありませんが、ドルは各通貨に対し、緩和解除の思惑も巻き込み急伸。ドル円は6月5日以来の100円台回復となりました。6月13日には93円台まで下げましたから、随分急ピッチな印象です。雇用統計の数字が期待を裏切るものであれば、スピード調整も含めて一旦大きく調整する場面がありそうです。ただ、予想以上に強い反応であれば、次は105円ミドルを目指す動きも考えられます。
4月からのドル円の急騰を、5月後半からの波乱場面ですべて帳消しにして、往って来いで再び次の地合いがスタートしましたが、都議選も自民圧勝で通過し、国内要因がトレンドの主役になるという地合いはしばらくお預けになりそうです。また再び国内要因が出てくるのは、参院選を通過し、自民体制が確立されて秋以降かなという印象です。
とはいえ、海外要因は7月もたくさん抱えています。中国経済の鈍化懸念と、その打消しコメントで右往左往させられますが、鈍化懸念が払しょくできることは難しそう。その中国経済に翻弄される豪ドルは、7月に四半期ごとの指標の発表が相次ぎます。RBAの金融政策に影響を与えるものが多いのでご注意を。
為替市場が全般的にやや下値を固めつつあり、豪ドルも一旦値下がりが止まりましたが、チャート的にはまだ安心できる形は出てきていません。昨年12月の86円から4月11日の105円42銭までの約3ヵ月での上昇をすべて吐き出し、先週は一時89円台を割り込みました。週足の一目均衡表では、今週転換線と基準線がデッドクロスになりました。対ドルでも売りが進み、一時2010年9月以来の0・932までドル高が進み、対ドルでも同じく2010年9月以来のポンド高、対ユーロでも2011年3月以来のユーロ高になるなど、対主要通貨でも軒並み豪ドル売りが進んでいます。
18日に発表された6月のRBA議事録では、輸出商品価格の下落を考慮すると、豪ドルが依然として高く、まだ下落する可能性があると示唆しました。また金利についても、利下げに若干の含みを持たせ、引き続き不透明感が高いと弱さが目立つ内容になっています。
為替は全面円高傾向ですが、特にボラ高く下げが目立つのが豪ドルです。対円では一時90円を割り込み、昨秋から105円までの上昇の50%戻しである89円77銭に実質到達というところですね。まだ下げ止まりは全く見えません。年内に追加利下げが確実視されていることもあり、戻り場面は売りが入ってきそうです。
豪ドルはその他通貨でも売りが進んでいます。対ドルでは2010年9月以来の0・932までドル高が進み、対ユーロでは2011年8月以来、対NZドルでは2009年1月以来の豪ドル安です。
5月24日から続いていた波乱含みな展開が、ひとまず小休止しました。まだ反転と確認できるわけでもなく、ひとまず下げが止まったという印象なので油断はできませんが、日経平均が日足一目で雲にタッチして切り返しの陽線包み足となり、ドル円は98円まで突っ込んだところから反発に転じ、100円を回復しています。
4月4日の異次元緩和発表からの動きを見ると、4日のドル円安値が92円72銭。そこからの上昇トレンドで直近高値は103円72銭です。その38%戻しが99円52銭、50%戻しが98円25銭となりますが、50%にはやや届かなかったものの、3分の1戻しをクリアして反転になりました。
先週の株式市場の急落を受けて、為替市場も波乱含みの動きが続きました。ただ日経平均が1千円下げたり、上下で1千円振幅するなど乱高下が続く中、ドル円は103円が一時100円まで円高にブレた程度で済んでいるので、基本しっかりした動きが続いているという感じです。ただ、凄くやりにくい地合いなのは確かです。これまでも株価と連動する局面というのはありましたが、今は連動どころか、株価に引っ張られる動き。為替のテクニカル分析やアノマリーは全く無視で、日経平均に踊らされるように為替が上下する動きが続きました。もうタイトル通り「株を見ないと始まらない。」そんな動きです。
依然として世界で続く自国通貨安政策ですが、日本同様今春から強力な緩和競争に参入してきたのがトルコです。このトルコの通貨はリラですが、昨年暮れに弊社のセミナー参加者の方々に行ったアンケートで、最も人気の高い新興国通貨でした。2ヵ月連続の金利引き下げで、政策金利を1%引き下げましたが、依然4・5%と高く、世界のマネーが集まりやすい地合いが続いています。
直近17日の中銀会合で追加利下げが決定し、トルコリラ急落となりました。中銀は定例報告の中で利下げ理由として、海外マネーの資本流入が強く、商品相場の下落と相まって、自国経済を圧迫していることを説明しました。同時に、内需拡大でインフレ率の上昇が高まることにも注意を示唆していることから、金融政策が再び緩和から引き締めに転換する可能性も否めません。