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横尾寧子のFXのはじめかた

米財政問題と欧州(イタリア)の政局混迷から、ドルやユーロから逃げたマネーが、早期利上げ期待の浮上している英ポンドに流れています。ポンドドルは今年1月2日以来の1・625まで上昇し、通貨バスケットも9ヵ月ぶりの高値になっています。

期待される早期利上げですが、英企業の82%が、2015年までに利上げに転換すると見ているという数値が出てきました。この期待感を受けて、BOEのデール理事は、この見通しは正しくなく市場が先走り過ぎであると冷や水を浴びせるコメントで応戦していますが、カーニー総裁はタカ派ですし、そう簡単に期待が収まるとは思えないですね。

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9月4日発行の会員向けレポート内コラム「為替ばんざい」で取り上げたスイスフランですが、先週109円44銭まで上昇し、90年8月以来23年ぶりの高水準までスイスフラン高が進んできました。

これまで長く続いたレジスタンスの107円を上抜けし、これをサポートに今後の動きを見たいところですが、あまりにスイスフラン高が続くとSNBの強い行動が出てくるかもしれず、ここから買い向かうのはちょっと心理的にも不安になります。

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先週12日に政策金利を2・5%に据え置いたNZドルが対円で堅調な上昇トレンドを継続中、5月31日以来4ヵ月半ぶりに81円55銭まで円安が進んでいます。12日のRBNZ声明では、NZドルが高水準だとお決まり?の牽制コメントを入れつつ、2014年の利上げを示唆しました。2013年中は2・5%を据え置き、2014年初頭に0・25%の引き上げから緩やかな利上げトレンドに入っていくことが既定路線になってきました。

オセアニア通貨では豪ドル売りが止まり、底打ち感が出ているものの、いずれか人気の通貨を選択するとしたらAUD/NZDで騰勢を見ると、NZドル買いの流れは止まらず、2008年11月の水準までNZドル高が強まってきています。

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週末の豪総選挙の結果、アボット氏率いる野党保守連合が勝利し、6年ぶりの政権交代となったAUDは、景気回復期待感も含め、堅調な動きで推移しています。日足の一目均衡表を見ると、5月17日以来約4ヵ月ぶりに雲を上抜けし、93円台まで値を伸ばしてきました。

11日に発表された9月の消費者信頼感指数は、前月比4・7%上昇の110・6となり、2010年12月以来の高水準です。近年行ってきた利下げの効果が表れるような数値となり、このところの中国経済復調も受け、4月から下げ続けてきた豪ドル円での強い切り返しが本格化してきそうです。

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今週に入ってからドル円が三角持合いを上に放れてきました。シリアの問題が先送りになり、レイバーデイを終えて相場復帰してきた米投資家が市場に本格復帰し、金融市場が全体的に活発になってきたことも、リスクオンの流れを強くサポートした動きでしょうか。

直近では今週7日に控えるIOC総会の結果が日本国内で最大の注目になりますが、為替では米金融政策を占う8月の雇用統計の発表を6日に控えています。

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今週初めに「米英が週内にシリアに軍事行動の可能性」と報じられてから、日を追うごとに地政学的リスクが深刻度を増して市場席巻中です。すでに軍事攻撃が行われているという報道や、29日に攻撃するという報道など、現地情報も錯綜し、目先のトレンドはとても見えづらい状況になっています。

かつて有事のドル買いと言われたドルも、2001年の9・11以降は、有事のドル売りという表現が増えました。ただ、当時の動きを見ても分かるように、有事発生の際はドルは売られていますが、その数ヵ月後の2001年末には当時の水準を上回るドル上昇になっていました。

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いよいよ9月のFOMCが近づいてきました。今、史上最大のテーマの1つであるアメリカの量的緩和縮小決定が決まるかどうかの動向に注目が集まっていますが、すでに市場では縮小を織り込み始め、投資マネーの逆回転が浮き彫りになってきています。

直近で深刻な動きになっているのがアジアを中心として新興国通貨の下落です。対ドルに対し、インドネシア・ルピアは約4年ぶりの安値、インド・ルピーは過去最安値を更新し、マレーシア・リンギやタイ・バーツ、またトルコ・リラやブラジル・レアルも下落が止まりません。

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いよいよ夏休みまっただ中で、為替市場は市場参加者が少ないスカスカな地合いになっています。動きとしては、先に走った円高が是正され、やや落ち着きを取り戻しているところです。

さて、先般オバマ大統領が『アメリカ国内の法人税率減税を実施し雇用対策に充てる』と提案したことで、法人税率問題がにわかに大きくなってきました。

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いよいよ市場が閑散としてきました。例年の夏アノマリー通り、今年もドルが下にじりじりと値を下げていますが、今夏は年内のQE縮小の可能性を巡り、要人の発言と米景気回復を裏付ける指標の数値などを見比べながらでトレンドを掴むのが非常に難しそうです。

昨夜はFOMCの投票権を持つエバンス・シカゴ地区連銀総裁がQE縮小の年内開始を示唆したことで、縮小観測が再燃しています。同じくロックハード・アトランタ連銀総裁や前日にはフィッシャー・ダラス連銀総裁など各地区連銀も連日QE縮小を示唆しており、早ければ9月の縮小開始明言に再び思惑が高まってきました。エバンス氏曰く、フォワードガイダンスは失業率6・5%までゼロ金利継続、米成長率が3・5%を上回る水準になれば、資産買い入れ終了も含む予定の前倒しもあるとのこと。

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この1週間のドル売り、クロス円売りの崩れを受けて、先進国通貨の強弱感を見ると、ユーロに突出した安定感を感じます。ドル高の流れがこう着し、相対的にユーロが買われているという感じで、ユーロは対ドルで1・33台まで上昇、対豪ドルでは強い右上がりの上昇になっており、1・44のレンジを上抜けて、高値水準でMACDがゴールデンクロスになってくるなど、勢いが止まりません。ちょうど1年前と真逆の展開で、2010年当時の水準まで値を戻してきました。直近は2000年の安値1・50の節目を目指す動きが続きそうです。

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