結局は無風通過と思われた6月のFOMCですが、ふたを開けてみると「利上げ時期を1年前倒し」し、2023年中に2回の利上げを実施することを示唆する内容となりました。これはドットチャートからみた利上げ時期なわけであり、今の時点でのFOMCメンバーの予想を反映したものですから明確な方針として見るものではありません。しかし、米経済に対して米当局者が力強い回復を確信していることが強いメッセージとして伝わりましたし、18人中11人が23年の2回利上げを予想したわけですから、現実にはこの予想に即して動いていくことになっていきます。
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横尾寧子のFXのはじめかた
利上げ時期を前倒したFOMC2021.06.18
6月らしい模様眺めの展開2021.06.11
米国の金融政策会合であるFOMCは昔から年に8回の開催ですが、気が付けばこの10年近くの間に先進国でも多くの国でこの形が採用されるようになりました。
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FRBのテーパリング議論に期待2021.06.04
アメリカのパンデミックに対応した量的緩和策の出口戦略の道筋を示していくことを求めるような発言が増えてきました。テーパリングの示唆期待です。
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緩和から出口戦略へ。利上げ観測に素直に反応2021.05.28
今般はワクチン接種率に準じて各国の株式市場が上下する地合いが続いていますが、為替市場はコロナ禍の緊急経済対策からの脱却が大きな注目点です。緊急の経済対策の出口戦略をどのように進めていくのか?その最たるものがテーパリングであり、量的緩和の段階的な終了というのは株式市場の堅調さに水を差すものでもあるから時期や規模の調整が非常に重要です。(そうした調整をすべて吹っ飛ばして公言しないテーパリングを始めている中銀もありますが…)
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コロナ規制緩和とテーパリング期待が追い風のユーロ2021.05.21
先般発表された欧州の1-3月GDPは改定値でも前期比-0.6%と速報値と変わらずにリセッション入りが確認される内容でしたが、国別でみると域内最大の経済大国であるドイツが-1.7%に対して、フランスは+0.4%の成長と大きく差が開きました。このフランスは6月末までにコロナ規制を段階的に解除することを目標としており、今週はレストランの屋外席が再開になりました。まだまだ規制は強い中ですが、正常化に向けて動き出していることが目に見えてはっきりした形になってきています。同様にイギリスでもそうした取り組みが強まっていることから、為替市場も欧州通貨高(ユーロ、ポンド)が顕著な動きになっています。ユーロ円は5月19日に133.44まで上昇しました。この水準は2018年4月以来約3年ぶりの高値です。
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米のインフレ高懸念が襲う2021.05.14
先週末発表された米4月の雇用統計は、予想を遥かに下回るネガティブサプライズとなり一時的にドルが売られる展開となりました。NFPは予想+97.8万人に対し+26.6万人、失業率も予想5.8%に対し6.1%といずれも厳しい結果となりました。それにしても、各社ともに100万人前後の非農業部門雇用者(NFP)を予想していたのに対し、結果がその4分の1という大幅な乖離は想像の範囲を超えていました。またこれだけの下振れは過去最高を記録です。ただその割には下げは限定的でしたが、給付金というコロナ禍特有の背景があるようです。 続きを読む
経済正常化に向けて動きだしたアメリカの雇用は?2021.05.07
コロナ危機から次第に脱し、経済正常化に向かおうとする海外市場の中で、4月末にテーパリングを開始したカナダドルは、その後高値に張り付いて堅調な動きを続けています。お隣の大国アメリカもワクチン接種率が高まり、米株市場は上昇の一途を続けています。5月4日には、イエレン米財務長官から「経済が過熱するのを防ぐために利上げが必要かもしれない」といった発言が飛び出しましたので、すわ利上げかという雰囲気が強まりナスダックは2%下げましたが、その後発言(の強さ)を打ち消す発言もあり、早期利上げ期待は後退しました。ただ、株式市場が強くけん引する今の金融市場で市場参加者が一番恐れているのは米国の利上げ開始による株式市場の失速であり、最高値圏で難しいかじ取りを進めているのが改めてハッキリとしました。
カナダはテーパリングと早期利上げ期待へ2021.04.23
4月21日のカナダ中銀金融政策会合にて、4月26日の週から国債購入プログラムの買い入れ額を40億カナダドルから30億カナダドルに減額というテーパリングが決定しました。これは、景気回復の進展を反映させたものとし、さらにマックレム中銀総裁の発言によると、QEプログラムのさらなる調整は段階的に実施すると言及しており、さらなるテーパリングを示唆するというかなり強いメッセージが発せられました。
米為替報告書、近く公表か2021.04.16
米財務省は1年に2回、4月と12月に為替報告書を公表します。この為替報告書とは、米国の為替政策を分析するための材料としているものですが、米国の貿易相手国(つまり世界の多くの国々)にとっては、自国通貨に対して米国がどのように捉えているかを踏まえる大きな材料の1つとなります。ここで一番注目されるのは「為替操作国」というワードです。
ドル円、111円を目前にブレーキ2021.04.09
先週当コラムで書いた雰囲気から一気に真逆に振れ、ドル円、クロス円の調整色強まってきました。と言っても、ドル円自体は21日線の手前で一旦落ち着きました。まだショートには早いかなと思います。ただ、その他クロス円を見るとこれまで堅調だったオセアニア通貨のチャートがいずれも対円で嫌な形になってきました。NZドルは21日線を割り込み、日足の雲の上限を下に抜けて雲入りの動きです。昨年11月に雲抜けして以降の変化となっており、豪ドルも同じく21日線割れ。NZは堅調な経済回復とコロナの抑制が取れており、豪州は住宅価格上昇の懸念はあるものの、本年度(20年7月~21年6月)に資源、エネルギー輸出額が過去最高の2960億豪ドル(約24兆8千億円)に達する見込みであることを公表する等、中国との関係悪化の中でも鉄鉱石価格の上昇を背景に輸出全般が非常に堅調であることを示しています。こうした中ですから良い押し目になるかもしれませんが、目先の動きは鈍くなってきました。