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横尾寧子のFXのはじめかた

 日銀は、大規模な金融緩和策の修正に向かって前向きな意見が政策委員から相次いだことが、31日に公表された主な意見で明らかになりました。「マイナス金利解除の要件は満たされつつあり、能登半島地震の影響を1~2ヵ月程度確認した上で金融正常化可能と判断できる」と盛り込まれ、展望レポートが公表されない3月の日銀会合(3月18.19日)の会合でマイナス金利解除の決定がなされる可能性が高まっています。

日銀会合予定2024

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 2024年最初の日銀会合の結果が公表されました。昨年暮れには「年末から来年に向けて一段とチャレンジング」と発言していた植田相殺でしたが、能登の大震災や与党自民党の数々の問題などが発生していたことで、年明けから「まだ日銀は動けない」という見通しが台頭していましたので、12時9分にすぐに据え置きが発表されても特段の大きな反応ではありませんでしたが、15時半からの植田総裁会見を受けて、日米金利差の縮小・円高という動きがみられました。内容はこれまでを踏襲していますが、展望レポート(1、4、7、10月)の無い回でも政策変更ありうるとしていますので、状況が整えばいつでもやりたいという「強い意思」を感じさせられます。

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 昨年暮れから年始にかけての主要通貨に対する「早期利下げ、複数回利下げ」という見込みが大きく変わる発言が相次ぐ相場地合いになっています。

 米ドル、ユーロ共に今年の早期大幅利下げ開始という思惑が強まっており、通貨の売り材料にもなっていましたが、現在は利下げ開始時期を先延ばしにするような発言に終始しており、ドル円、クロス円ともに買戻しの円安地合いとなっています。今週は16日にウォラーFRB理事が「インフレの低下が持続すると明確になるまで利下げを急ぐべきではない」と発言。17日はラガルドECB総裁がECB主要メンバーの発言が相次ぐ利下げ開始時期は夏以降という内容について質問され、自身の考えも今年の夏以降が適当であると発言しました。

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 年始恒例の10大サプライズが毎年楽しみでしたが、昨秋バイロン・ウィーン氏がご逝去されたので、今年はイアン・ブレマー氏率いるユーラシア・グループの10大リスクだけになってしまいました。寂しいですね。今年はウィーン氏を忍んでオリジナル10大サプライズを発表している金融機関もありますので、チェックしてみてください。

 さて、ユーラシア・グループの10大リスクですが、トップは「米国の分断」。これは昨年の23年10大リスクにも含まれていましたが、大統領選挙を11月に控え、一段と分断が強まっている印象です。

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 明けましておめでとうございます。元日に発生した能登半島地震の被災者の方々に心よりお見舞い申し上げます。

 為替相場の2024年市場コンセンサスは、FOMCの今年6回利下げ見通しが根強く出ていますが、相場を見ると年末は140.25まで下げたドル円が年始は反発スタートです。この円安の一因として能登半島沖地震の影響を加味し、日銀行動が予想よりも遅れるのではないかという見込みが円売りにつながっているという思惑も。なお、大発会当日の日銀植田総裁の発言「震災後は銀行と連携する。賃金水準と物価水準がバランスよく上昇することが期待される。」じわりとドル買いで反応しています。とはいえ、こうした想定外の大きな事態に見舞われて方向感がつかみにくいですが、まだ今年のトレンドが相場に反映されてきているわけではないので、決めつけずに動きを見ていきましょう。

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 2023年相場は日銀会合をもって終了しました。すでに欧米は休暇ムードですが、植田日銀には一応の警戒を持ってチェックはしていたと思います。日銀会合は19日、11時49分と早々に据え置きを公表し、一旦売られていたドルが戻す場面はありましたが、じりじりと値を消して軟調な動きで今年の相場が終わりました。今年は130.92でスタートし、一時151円台まで上昇して2022年に並ぶ151円台でダブルトップを付けて下落し140円まで調整する動きとなりました。ただ2022年に円安相場に比べ今年は安定した高値での円安が続いたことが月足チャートでうかがい知れます。 続きを読む
 今回は金利据え置きは事前予想通りとはいえ、年央まではあと1回の追加利上げを見越していた向きからすると、大きくハト派転換の色が強く出た会合になりました。特に注目されたのがドットチャート(政策金利見通し)です。2024年末時点での政策金利中央値がこれまでの5.125%から4.625%まで下方修正されました。つまり、現在の金利水準から鑑みた場合、来年中に3回(75bp)の利下げを実施すると想定していることがうかがえる内容でした。9月時点では来年中1回の予想でしたが、こちらも下方です。またFOMCメンバーが想定するインフレ率について、来年中は2.8%を予想していますが、目標値となる2%に到達するまで利下げを待たないのはなぜかという質問に対し、パウエル議長は「待っていたら手遅れになるからだ」と回答しました。これまで早期利下げ期待を打ち消すような発言を続けてきたパウエル議長ですが、今回は利下げ時期を検討したことを含め、利下げにかじ取りを切ったことを示す内容が強く、これまでにない姿勢を示しました。 続きを読む
 米株市場が10月安値から現在まで急速な切り返しを見せ、ドイツ株式市場は史上最高値を更新するなど、多くの国で株式市場の堅調な動きが見られます。背景には、インフレが鈍化しつつあることと、インフレ対応を背景に進めてきたタカ派な金融政策の方向性を修正し始めることへの期待が強まっています。今週さらに踏み込んだ発言をしたのはタカ派のシュナーベルECB専務理事で、「来年半ばまで金利を据え置くというガイダンスを示すべきではない」という発言が早期利下げ期待に繋がってユーロ売り、欧州株買いの流れを加速させました。 続きを読む
 11月もいよいよ月末で、ドル円が月足で陰線つつみ足になったことを確認できる状態になりました。先週も書きました通り、この陰線つつみ足は2015年8月以来です。当時は125.85の高値を付けたところから2016年6月の安値98.65まで21%下落しました。ただ、この2016年6月というのは、覚えていらっしゃる方も多いと思いますが、イギリスが僅差で「EU離脱を決定」した国民投票を行った時期です。2016年年初から半年間、離脱派の攻勢が強まるにつれてポンドを筆頭に外貨が全面安になるリスクオフの地合いが強まり、現実に離脱が決まると一段安に突っ込み安値を見せる場面がありました。ドル円尾98.65はその時付けた突っ込み安値ですから、今とは取り巻く状況は違うかもしれません。ただ参考までにこの高値で月足陰線つつみ足を付けた高値から21%の下落を今回の高値151.71に当てはめてみると、119.8円になります。直近でここまで下がる見通しではありませんが、無いわけではない数字ですね。 続きを読む
 今週はドル円相場が一気に円高にブレて、調整色の強い展開になっています。今年はthanks giving dayの休暇前に円ショートを手放して一旦ポジション調整する典型的な休暇前の動きが再来しました。ちょうど直近では昨年秋の高値151.94に続く151.90まで上昇して高値顔合わせの場面でしたので、休暇前に日銀の介入警戒も含めてポジション調整が強まった傾向です。このコラムを書いている11月22日午前現在、ドル円相場は前日に147.14まで突っ込んだ後長い下ヒゲになって反発していますが、アクティブな取引が止まって休暇後の動きを待つ状態というところでしょうか。(追記:その後反発に転じ、11月24日14時時点でのドル円相場は149円台アッパーまで戻しています。)
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